Windows 10 Internet Explorer 11 の EOS 時の考え方が更新されていました

Windows 10 の Internet Explorer 11 は 2022 年 6 月 15 日を以てサポート終了となるのですが、サポートが終了するとどのようになるのでしょうか。

その答えが Windows Blog にて新たに報告されていました。

https://techcommunity.microsoft.com/t5/windows-it-pro-blog/internet-explorer-11-desktop-app-retirement-faq/ba-p/2366549?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

この資料によると EOS 後数か月をかけて徐々に Microsoft Edge にリダイレクトが行われていき、最終的にどこかのタイミングで Windows Update により Internet Explorer 11 が無効化されるとのこと。

ここでいう無効化は Microsoft Edge への完全リダイレクトのことかと思います。
今も IE 11 を無効化しても iexplore.exe は残っており、 IE mode を利用するときに必要となるコンポーネントとして動作するのです。

今までの説明では、この 2022 年 6 月 15 日を超えると利用できなくなるような言われ方だったと思いますが、この更新によって、実際はもう少し猶予があるということが示された形ですね。

しかしながら、利用できればよいというものでもありません。この 6 月 15 日を境にセキュリティ更新が行われなくなるため、セキュリティ上の脅威が見つかった場合対処するすべがありません。

そのため、利用できる期間が少し長くなったからと言って、 Internet Explorer 11 を利用してよいというわけではないことに注意しておきましょう。

来週にはいよいよ EOS となるので、準備を怠らないよう対処していきましょう。

音楽:ウィルゲム離陸

Windows 11 Insider Preview Build 25131.1000 リリース

今週も Insider Build の提供は止まりません。

Windows 10 の Release Preview Channel および Windows 11 Dev Channel が提供されています。

両方ともにバグフィックスが中心となっていますが、 Windows 10 は 21H2 向け、 Windows 11 は 22H2 扱いとなっています。(といっても Windows 11 の Dev Channel はバージョンに紐づかないことになっているため、機能面では 22H2 とは関連性はありません。)

いつものように Dev Channel を見ていきたいと思いますが、今回の Build は 25131 となり、安定的に毎週 5 ~ 6 番号が上がるという感じになっていますね。

バグフィックスが中心ではあるのですが、目に見える変化もいくつかあるのでお伝えをしていきます。

まずは %appdata% のような環境変数が設定されているフォルダーを検索した際の動作です。動作というか、アイコンが与えられるように変更が入った形ですね。

リリースバージョンの場合は以下のように四角い枠だけが表示されていたのですが、フォルダーアイコンなどが表示されるようになっています。

%localappdata% の場合はフォルダーから何かが顔を出しているアイコンになっていました。

同じように %systemdrive% はディスクのマークですね。

同じようにいくつか調べてみたのですが、 %programdata% と %allusersprofile% だけはうまく動きませんでした。まぁこれらの変数はもともと動かなかったので、今回の更新対象ではないのかもしれません。

そのほか、設定アプリで default を検索すると上位の結果に Default apps (既定のアプリ)が表示されるようになったようです。

おそらく Default で検索したい人が多かったんでしょうね。確かにそのほかの検索結果を見るとメニューの中の一項目が引っかかっているのに対し、 Default apps はメニュー名称なので、上のほうに表示してほしいという要望はわかる気がします。

Choose a defalut app for each website ( Web サイト用のアプリ)も英字で出てきているため、この辺りも更新された対象なのでしょうね。

これらの設定は アプリ の中に存在しています。

これ、日本語のリソースが用意された後にどうなるか気になるところです。

そのほか、 Microsoft Store が早くなったなど Microsoft Store の改善が歌われていました。 Microsoft Store は Build 2022 でも言及されており、今後の Win32 exe の登録拡大やアプリ内課金の自由化など大きめのトピックが出ているので、精力的な更新が期待できますね。

最近は Web サイトから Exe を探して入れる。という行為自体が少なくなった感もありますが、 開発系を中心にまだまだ残っているので、これらを費用負担少なく移行できる方法として確立してほしいところです。

そろそろ大きめの更新も期待したいところですが、バグの方も引き続きつぶしにかかってもらえるとありがたいですよね。

音楽:THE GARDEN OF EVERYTHING

Microsoft 365 Azure AD ユーザーは Bing 検索履歴をダウンロードできるようになりました

皆さんがインターネットを利用している中で、一番多く行っていることは検索なのではないでしょうか。

その検索も、業務で自組織のファイルを探しているケースやインターネットの情報を調べるケースなど多様にあると思います。

Microsoft Edge を利用している場合、初期は Bing が設定されていますが最近この Bing に Azure AD アカウントでサインインして利用している場合、検索履歴をダウンロードできるようになったようです。

アカウントの横に出るハンバーガーボタンを押し検索履歴に入るとダウンロードを行うことができます。

直接入る場合はこの画面ですね。

https://www.bing.com/profile/history

ここからファイルのダウンロードを押すと今ままで行った検索の履歴が最大 1,000 件ダウンロードすることがで切るようです。

ファイルは queries.txt という名前で保存されます。

以下は私の検索履歴の一部ですが、最初に検索クエリー、次に検索日時という順で並んだファイルとなっています。

検索の日時が大きく空いているのは、 MSA でのサインイン時が多かったからです。 MSA はデータがとられていないので、複数のアカウントを使い分けているケースでは使いにくいかもしれません。

自身の振り返りはその後の PDCA を考えるにあたって重要な情報です。うまく連携して活用できるようにしてあげたいところです。

ちなみにこのデータ、検索者本人にしかダウンロードは行えないようになっているようです。 Azure AD の管理者だからと言ってダウンロードできるわけではないので、この機能を利用者に説明する際はそのあたりも合わせて展開するとよいでしょう。

音楽:Child MYUNG

Microsoft 365 新しい Outlook と Outlook on the Web をくらべてみました

2022 年 5 月頃からプレビューができるようになった新しい Outlook ですが、 Outlook on the Web と似通っているのですが、よくよく見ていくと違う点がメニューを中心に多くあることに気が付きました。

というわけで今回は使える機能の差についてみていきたいと思います。

Outlook on the Web 】

【 新しい Outlook

ぱっと見ての通りなのですが、クリップマークが新しい Outlook には存在していません。

これは、メールの添付ファイルを抽出してくれる機能となっておりファイルを探す際に重宝していたんですよね。

この辺りは以下のような検索でほぼ代替することができるので大きな問題にならないでしょう。

Hasattachments:yes を検索ボックスに設定することで、添付ファイルがあるものを抜き出すことができます。

ちなみに旧 Outlook ではこのようなメニューになっています。

MAPI フォルダーを意識するものここまでか。という感じで、フォルダーやメモ、タスクといった旧来からの機能は消えてなくなっていますね。。。

ちなみに To-Do の動作は他と若干異なります。

他の機能は Outlook 内で画面遷移するのですが、 To-Do に限ってはブラウザーが新たに開き表示される形となっています。

さらに動きが異なるのは、リボン表示です。

以下はメール一覧画面のリボンです。 Outlook on the Web ではリボンは表示されません。

これ、最初は表示されていなかったのですが、新規メールの作成画面の右にあったリボン表示を操作したところ、これが表示されるようになりました。

一度リボンを出すと今のところ消せないみたいなんですよね。これは改善してほしいのでフィードバックを送ってみました。

フィードバックといえば画面の右上に出てきているのも違いの一つですね。

サポートという項目も新たに出ており、問題が発生した際にチャットで呼び出すことができる機能のようです。

承諾を押すのがためらわれたのでチャットが日本語で行われるのかまでは確認できませんでした笑

こうしてみるといろいろと差がありますね。

本当に新しい Outlook が全般的に使われるのかはまだ未知数ですが、 on the Web とのすみ分けがなくなるのはある意味うれしいところです。

今はまだ Windows 版のみなので、スマートフォンmacOS でどのようになっていくのかは追っていきたいところですね!

音楽:青い波頭

Microsoft 365 モバイルアプリに音声キャプチャ機能が付きました

iPhoneMicrosoft Office アプリを開いていたところ、新規作成に音声という項目が追加されているのはご存じでしょうか。

とうとう音声をキャプチャする機能が追加されたようなのです。

早速押してみると以下のようなシンプルな画面が表示されました。マイクボタンを押して動かしてみましょう。

そのまましゃべってみると、トランスクリプトが表示され、音声が入力されていることが一目瞭然となっていました。

録音を終えて完了ボタンを押すとファイルが OneDrive にアップロードされていきます。この時にトランスクリプトも一緒にアップロードしてくれる模様。

OneDrive 上では Voice captures というフォルダーが新たに作成さ入れ、 wav ファイルと trancsript ファイルに分かれて保存されていました。

うまくアップロードされた場合はここを見ればよいのですが、失敗すると iPhone 内に残り続けるようなので注意しましょう。

失敗した場合は Office アプリのホーム右側にあるフォルダーマークをクリックしてください。

自分の iPhone という項目があるのでそこを見てみると、、、

Voice captures フォルダーが作成され、その中にファイルが格納されているはずです。

こんな感じですね。

ファイルをクリックすることで再生画面に移動できます。

この画面から再アップロードすればトランスクリプトと共に OneDrive に移動できそうでした。

最初に試した環境ではなぜかアップロードに失敗するという状態に見舞われました。

しかし、ほかのテナントで試してみたところ普通に動いたので、環境によってはアップロード側の機能が更新されている最中ということもあるのかもしれませんね。

この機能、翻訳精度がまあまあ高そうな感じだったので議事録をとるときなどにも利用できそうです。( Teams 会議ならばそのトランスクリプトでも大丈夫そうですが、ローカルでも行えるのはかなり大きなインパクトです。)

ぜひこの機能を活用してみることをお薦めさせていただきます!

音楽:追い風吹く道

Microsoft 365 Power Automate のアドレスが新しくなるようです

結構急な内容なのですが、 2022 年 6 月より Power Automate に関して新しいドメインが割り当てられることになったようです。

今までは以下の flow.microsoft.com  という形で Microsoft ドメイン内にあったのですが、これを専用ドメインに変更するとのことのようです。

https://japan.flow.microsoft.com/ja-jp/

そのドメインは powerautomate.com となっています。

すでに利用できるようで、以下のアドレスから接続することができます。

https://make.powerautomate.com/home

PowerPlatform ではなくて、 powerautomate でドメインを抑えたというのがみそですね。

make.powerplatform.com と入力すると Power Apps に飛ばされるので、その違いを出したかったのかもしれません。

アドレスに紐づく証明書もチェックしてみましょう。

【 flow.microsoft.com 】

【 powerautomate.com 】

見ての通り、証明書は新たに起こされており、ドメインも大きく集約されていますね。

preview.powerautomate.com というものも用意されています。

私の環境で make.preview.powerautoamte.com にアクセスしてみたのですが、リダイレクトはされないものの同じところに飛ばされました。

これらの証明書の発行元もチェックしておきましょう。

【 flow.microsoft.com 】

【 powerautomate.com 】

どちらも Microsoft Azure TLS Issuing CA 06 という Microsoft が持っている中間局で作られた証明書になっていますね。証明書を分けているのは、今後古いアドレスをなくしていくためでしょう。

というわけで、アドレスを指定して FW を通しているようなケースでは、新しいアドレスを登録していく必要があります。

もう数週間で切り替わっていくとのことなので、早めに設定を行うことをお薦めします!

音楽:黄昏

Microsoft Entra がデビューしました

なんと Azure AD が新しい Microsoft 製品グループに組み込まれることになったようです。その名も Microsoft Entra です。

https://www.microsoft.com/security/blog/2022/05/31/secure-access-for-a-connected-worldmeet-microsoft-entra/?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

この Microsoft Entra は Azure AD と Permissions Managemet 、 Verified ID の 3 種を一つにまとめたソリューションとなってます。

Azure AD は Microsoft 365 や Azure で利用される Azure AD と同じなのですが、グルーピングとしてこちらに加えられたようですね。

今までも Azure であるとか、 EMS であるとか、様々なところに名前が出ているので同じような扱いのままな気がします。 セキュリティサイトでは以下のように Entra に加わった旨が書かれているのですが、 Azure サイトを見るとまるで触れられていない状態でしたので。

https://www.microsoft.com/en-us/security/business/identity-access/azure-active-directory

https://azure.microsoft.com/en-us/services/active-directory/

さらに See Plans and pricing をチェックしてみると、、、

https://www.microsoft.com/library/errorpages/smarterror.aspx?correlationId=yDyoCHnUyUqLWcaP.0.4.0

現状はまだ費用感もつかめない状態でした汗

トップページに 404 はちょっといただけませんね。

Microsoft Entra 単体のサイトもできていて、このサイトからそれぞれの機能をチェックすることができます。

https://www.microsoft.com/en-us/security/business/microsoft-entra

Verified ID はちょっと面白い技術ですね。

ブロックチェーンで分散 ID を実現するものなのですが、以下の図がイメージしやすかったです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/verifiable-credentials/decentralized-identifier-overview?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

例えば免許証など、現実世界では提示せよとよく言われると思いますが、提示はするけれどそれが本物の免許証かどうかは目視でチェックするしかありませんでした。(要はざるな確認が行われている感じですよね。)

これをデジタルで正当性を追っていこうという取り組みですね。

図のシナリオは組織限定の割引を受けるために提示する雇用 ID チェックです。

今までこの手の割引は提供者の割引の範囲でのみ行うイメージが強かったのですが、組織に属するメンバーということが厳格にわかると、組織側の福利厚生として組織が持ち出しで値引くなどもできるようになりますよね。夢が広がりそうな機能です。

もう一つの Permissions Management は AWS 、 Azure 、 GCP をまとめて管理するための Cloud Infrastructure and Entitlements Management ( CIEM )となっています。

https://www.microsoft.com/en-us/security/business/identity-access/microsoft-entra-permissions-management

最近はクラウド利用するケースでも Azure に決め打ちするというより、 AWS と使い分けているケースが増えているため、こういったマルチクラウド対応の権限管理システムが重要視されるであろうといわれています。権限をまとめてチェックしたり、更新のアラートを上げたりできるので運用がかなり楽になるのではないでしょうか。

おそらく Microsoft Entra の目玉コンポーネントなのかと思います。現在はプレビューのようなので、リリースが待ち望まれます。

そのほかにも以下コミュニティでは Workload Identities や Lifecycle Workflows といった機能が準備中とのことなので、今後大きく更新されていくものと思われます。

https://techcommunity.microsoft.com/t5/azure-active-directory-identity/introducing-microsoft-entra-modern-identity-and-access-solutions/ba-p/2520440?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

Microsoft Entra 。ちょっとチェックしておく必要がありそうな内容ですね。

音楽:約束