Microsoft 365 Lists から承認フローを起動させる機能が提供されるようです

Microsoft 365 を活用される場合、過去に利用していたグループウェアと比較されるケースが多くあるのではないでしょうか。

SharePoint は特にその傾向の強い仕組みに思えますが、過去に Notes などを利用していると、 SharePoint で行いにくいことの一つとしてワークフローの構築などがあげられるかと思います。

このワークフロー、実際に行いたいのは承認した証跡としてのデータの保持と証跡者の記録ではないでしょうか。

そういったものを構築するには Power Automate などを使って情報を蓄える仕組みを構築する必要があるのですが、それ以外の作業をキックするためのフローは SharePoint でも簡単に用意することが出来るようになるようです。

出張申請などのリストから自動化を選択することで、承認の要求という項目が表示されるので、これを選択してみましょう。

すると画面右側に Teams の承認アプリや通知を使った承認ワークフローを作成することが出来るようになるようです。

なるようです。としたのは、このフローの作成ボタンを押すると、 sharepoint.site の指定が必要である旨のエラーが表示されてしまったからです。

おそらく仕組みがリリースされている途中ということなのかと思います。

この機能を活用すれば、情報を確認してもらうというフローを自動化することが出来そうですよね。そしてお手軽な感じがとても好感をもてます。

後はちゃんと使えるようになるだけなので笑、もうしばらく待ってみましょう!

音楽:PERFECT ROUGE

Microsoft 365 Loop アプリがようやくパブリックリリースとなることが決まったようです

Microsoft 365 Apps に新顔、 Loop アプリのリリースが間近となったことがアナウンスされています。

2023 年 3 月中にパブリックプレビューとしてのテストが開始されるようです。

このパブリックプレビューは参加資格などはありませんが、設定を行っておくことで利用できるようになる形です。

以下 Learn にあるように、パブリックプレビュー中は未構成の場合、オプトイン。すなわち有効にすることで利用できるようになるということですね。ちょっと文章が分かりにくいかもしれません。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/manage-loop-components?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#settings-management-for-loop-app

この設定は Microsoft 365 Apps のクラウドポリシーの設定から行います。

クラウドポリシーは以下のサイトに入り、セキュリティグループをポリシーと紐づけて管理、利用する形です。

https://config.office.com/officeSettings

カスタマイズ - ポリシー管理よりポリシーの作成を進め、設定の構成の中で Loop を検索すると出てくる Create and veiw Loop files in Loop を有効化すると利用できるようになるとのこと。

この設定ですね。これを有効にしておきましょう。

これで準備は完了となります。

後は Microsoft 365 Apps にループが配信されるのを待つばかりです。配信が待ち遠しいですね!

音楽:七月のラクエン

Microsoft 365 AzureAD MFA の手法をコントロールする機能が追加されるようです

2023 年 3 月の更新で AzureAD における MFA の優先的な手法をシステム側でコントロールする機能が追加されることになりました。

詳細は以下の Learn を読むとイメージが付くと思いますが、 2023 年 4 月に GA し、 2023 年 7 月にはこのコントロールが既定で有効になるという流れになったようです。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/authentication/concept-system-preferred-multifactor-authentication?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

この優先度を変える機能では、安全性を軸に順番が決められるようになるようで、以下順序で 2 要素目が決められるとのこと。

個人的には証明書が一番強いかなと思っていたのですが、一時アクセスパスが最優先で、次いで証明書、 FIDO2 と続くようです。この辺りは順当な感じですね。

この機能、前述のように 7 月には自動的に利用できるようになるのですが、それより前に利用したい人は今から設定もできます。

設定は Graph Explorer を利用するのが簡単です。

https://developer.microsoft.com/en-us/graph/graph-explorer

ここで以下アドレスを PATCH で入力することで設定できるようになります。

https://graph.microsoft.com/beta/policies/authenticationMethodsPolicy

ただし、権限がない場合は以下のように失敗します。

これが出たら Modify permissions タブから permissions panel を起動しましょう。

ここで Policy.ReadWrite.AuthenticationMethod を Consent すれば設定や確認が行えるようになります。検索時は AuthenticationMethod で探すとよいでしょう。

これで認証設定とプロファイル読み込み、メンテナンス権限が Graph Explorer に付与されます。

今度は GET で動かしてみたところです。
https://graph.microsoft.com/beta/policies/authenticationMethodsPolicy

この systemCredentialPreferences の値が設定ですね。

状態と除外範囲、適用範囲の 3 つを JSON で流し込む形になります。

グループごとに適用できるのはうれしい機能ですね。

MFA は最近のクラウドへの攻撃などを考えると必須機能といえる状況かと思います。安全に Microsoft 365 を利用するためにも、こういった設定を行っておくことが重要ですね。

音楽:メイン・織田

Microsoft Edge 動画のアップスキャンコンバートができるようになります

Microsoft Edge には通常のバージョン以外に Beta と Canary という 3 種類のリリースがあります。

このうち Canary は日々バージョンアップして新機能が試されているのですが、その中に今回の動画アップスキャンが入っていました。

この機能は以下のバージョンでは搭載されています。

アップスキャンとは、低解像度の画像を高解像度に補完する機能で、 youtube などの動画を高解像度化するというのがこの機能となっています。
設定は当初オフになっているので、利用したい場合はオンにしてから使う形になっています。アドレスバーに以下を入力することで設定に移動することが出来ます。
edge://flags/#edge-video-super-resolution

この機能は、新機能一覧に記載されているのですが、 NVIDIAAMDGPU が必要とされています。

そのほかにもいくつか条件がありますが、以下を見るとよいでしょう。

https://www.microsoftedgeinsider.com/en-us/whats-new?WT.mc_id=WDIT-MVP-5002496

GPU のシリーズを考えると 3 万程度のラインナップとなっているので、それなりのデスクトップ PC で利用できる機能と思えばよいでしょう。

Canary は Insider 扱いなのでまだフルサポートとは言えない機能ですが、 Edge のバージョンアップは 4 週ごとに行われるので、すぐに利用できるようになるかと。

面白そうな機能なので、利用できる GPU をお持ちの方はぜひ Canary で動作を試してみてはいかがでしょう。

音楽:クロケット ベシャメルソース

Microsoft 365 メッセージセンターの表記に関連性や組織の状態が増えています

Microsoft 365 の新情報を得るために一番簡単な方法は Microsoft 365 のメッセージセンターをチェックすることでしょう。

このメッセージセンターも年々改良が重ねられており、最近では優先度などを図るためのタグが付けられるようになっていました。

更に直近では、関連性や組織の状態という列が追加されていたので各印してみたいと思います。

https://admin.microsoft.com/Adminportal/Home#/MessageCenter

関連性は組織にとっての状態を表す列ですね。

Microsoft 365 のメッセージセンターは、機能の利用状況にかかわらず Microsoft 365 に発生した内容をメッセージしてくれるので、自分の組織に展開が必要かどうかは読まないとわからなかったのですよね。この列が追加されたことで、展開すべきか否かわかりやすくなった形です。

詳細は以下の Learn に記載があるので一読しておくと良いでしょう。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/admin/manage/message-center?WT.mc_id=M365-MVP-5002496&view=o365-worldwide#relevance-recommendation

同様に組織の状態列も組織固有の内容です。

Microsoft 365 の新機能はリリース時期に幅を持たせた形となることが多いです。

Microsoft 365 のインフラが巨大になりすぎたたため、 1 日のタイムラインでリリースが終えられないという問題と、リカバリを意識した機能追加の場合は徐々に対応したほうがインパクトが薄くできるというところがあるのかと思います。

通常のリリースでも最近は 1 か月から 1.5 か月ほどかけて行っているので、実際の動作を確認する以外には自身の管理するテナントにリリースされたかどうかを判断するすべがありませんでした。

それを判断しやすくするのが今回の機能になっているというわけですね。

こちらも詳細は以下の Learn にある通りになりますが、 状態は 3 つの種類で管理されるとのこと。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/admin/manage/message-center?WT.mc_id=M365-MVP-5002496&view=o365-worldwide#feature-release-status-for-your-organization-in-message-center

残念ながら詳細日程が分かるようにはなっていませんが、ユーザーからの問い合わせ時に応答しやすくなるという利点が生まれそうですよね。こういった新機能を活用することで更にユーザーに最新の情報を届けやすくなると思います。

ぜひ機能を活用してみてください!

音楽:IT'S FOR MY EGO

Windows 11 Insider Preview Build 25309 リリース

今週も Insider Preview は元気に新しいバージョンをリリースしています。

今週は Dev Channel で Build 25309 がリリースされたほか、 Beta Channel には Build 22621.1391 と 22624.1391 がリリースしています。 Beta Channel は特にチェックしておきたいのですが、機能有効化バージョンの Build 番号が 22624 と、今まで有効なバージョンであった 22623 から 1 つ進んだ形になりました。特に大きな違いは無いようなのですが、インクリメントのテストを行っているものと思われます。

今週の Dev Channel は新機能がかなり多く用意されています。

変更としてはボリュームミキサーに Win + Ctrl + V のショートカットでアクセスできるようになった点が挙げられますね。新しい UI で提供されるようなのですが、一部の Insider からリリースとのことで、私の元にはまだ来ていませんでした。

今までのボリュームミキサーは音量を右クリックすることで表示できます。

ここから開くと設定アプリ内の音量ミキサーに遷移します。

次も同じく私の環境ではまだ見えないのですが、設定アプリの中で 時刻と言語 - 入力にあるタッチ キーボードにあるキーボードが接続されていないときの動作がチェックボックスからドロップダウンに変更され、いつでも表示できるように変更されるそうです。

タッチキーボードは環境がないとなかなか利用する機会がないですが、タッチがあると便利なんですよね。若干癖があるのですが、文字を打つのにいちいちキーボードをつなげるのは面倒という場合もあるので、タッチできる画面があればぜひ一度使ってみるとよいでしょう。

そしてようやく私の環境でも使えるものが。

設定アプリのシステム - ディスプレイ - ディスプレイの詳細設定において、アプリの色を自動的に管理する機能が追加されています。

この機能はアプリの色を自動管理することでアプリの色再現をよりよくするための機能とのことです。 10 bit 深度のディスプレイを持っていると効果を発揮するとのことなのですが、 対応グラフィックカードであれば 8 bit 深度のディスプレイでも利用はできるようです。しかしながらこれを有効化すると電力消費量が少し増えるようなので、利用時は注意しておきましょう。

続いて音声アクセス機能の更新もアナウンスされています。
この機能は音声でアプリを動かすための機能です。

残念ながらまだ日本語では利用できないのですが、このようにアプリは用意されています。

なぜか現時点ではアプリを起動すると何も表示されません汗

続行を押すと画面上部にキャプションと同様なバーが表示されるのですが、英語でしかアクセスできないみたいですね。

言語を日本語に変えると、自動的に英語に戻ってしまう形です。

最後にウィジェットの画像がちょっぴり変わったこともアナウンスされていました。

ライトモードとダークモードとで若干色味が違うのが分かりますでしょうか。

雲と雨がわかりやすいですね。こういった変更が入ったようです。というかこんなにパターンが用意されてるんですね。

今週は更新が盛りだくさんでした。このスピードで更新されていくと今後の進化にも期待が持てますね!

音楽:Chance to shine

Microsoft 365 Teams のレコーディングに明示的な同意機能が用意されます

Microsoft 365 の Teams では、 Web 会議を録画して後から見ることが出来る機能があるのはご存じでしょうか。

録画を行うとレコーディングの開始の合図とともに、記録されていることが参加者に伝えられ、プライバシーポリシーの確認をおこなうことが出来るようになっています。しかしながらこれまでは録画されていることの確認のみが行える状態で、だからどうしたという感じだったのです。

【録画を開始した人はこんな感じに表示されます】

【参加側はこのような形で、参加した以上録画されることは防げないというスタンスでした】

この動きについて、録画を防ぐための完全なる同意機能が 2023 年 4 月をめどにリリースすることになったようです。

この新機能は基本はオフでの運用となるようなので、必要に応じて設定するという流れとなります。

同意するまでは音声、画像、画面共有のどれもが録画から省かれるという手のこんな動きとなるとのこと。同意した人のみ情報が残るというわけですね。

ちなみに上記の録画開始時に表示されるプライバシー ポリシーは以下のリンクになっています。

https://privacy.microsoft.com/ja-jp/privacystatement?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#mainnoticetoendusersmodule

マイクロソフトがどのように情報を扱うか。という内容です。

残念ながら個別に取り扱いポリシーを表示することはできないようなので、情報の活用を同意させるようなときは個別に伝える必要がありそうなので、そのあたりは注意しておきたいところです。

この機能を有効化したい場合はリリース後に以下の PowerShell コマンドレットを流すことで有効化できるとのこと。

Set CsTeamsMeetingPolicy -Identity Global -ExplicitRecordingConsent "Enabled"

繰り返しですが、個別の同意条件を持つことができr場さらに活用出そうなところ、そこまでは用意されていないのでちょっと限定的な使い方になりそうですが、それでも自動で録音・録画・共有が始まらないというのは結構画期的な動きに感じます。

この動作を利用するケースもありそうなので、適用できそうな組織の管理者は 4 月を意識しておくと良いかもしれませんね!