Microsoft 365 SharePoint ファイルのバージョン履歴がパワーアップするようです

SharePoint のバージョン設定といえば長らくメジャーバージョンとマイナーバージョンの数を設定し、過去履歴を保持するという考え方で整理されてきましたが、この点について大きな改定が入ることが Microsoft 365 メッセージセンターでアナウンスされていました。

バージョン設定はこんな感じで 500 のメジャーバージョンがセットされているのが通常でした。

もともとのバージョン設定である過去世代数に追加し、削除までの期間を定める有効期限と、自動で保持期限を考えてくれるモードが追加されるとのこと。

以下は管理センターの画面ですが、こんな感じに変化するようです。

この変更に合わせてテナントの既定設定の追加と設定情報のレポート機能も追加されるようです。

機能自体は 2024 年 5 月上旬からパブリックプレビューが開始され、 8 月までには一般リリースの予定となっているとのこと。

パブリックプレビュー時は SharePoint PowerShell のコマンドレットで有効化できるようになるようです。

残念ながら私の環境ではまだ設定できませんでしたが、 SharePoint PowerShell のバージョンが 16.0.24810.12000 以降で設定できるようになるようです。

バージョンチェックや接続については以下 Learn を確認してみてください。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/powershell/sharepoint/sharepoint-online/connect-sharepoint-online?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

私はバージョンが古かったので更新をかけるところからスタートしてみました。

Update-Module -Name Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell

バージョンのチェックはこのような書き方でもチェックできます。

(get-installedmodule -Name Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell ).version

それが終わったら一度ターミナルを閉じてから接続を行ってください。

Connect-SPOService https://tenantname-admin.sharepoint.com

Set-SPOTenant -EnableVersionExpirationSetting $true

ターミナルを閉じる前に行うと、古いモジュールが読み込まれている可能性があるので注意!こんな感じにパラメータがないといわれてしまいます。

うまく読み込めていればこんな感じになります。

まだテナント側の準備が整っていないという感じでした。残念!

もともと SharePoint のバージョン管理は既定値が 500 ではなかったのですが、この既定値になったタイミングでストレージ容量が劇的に増えたんですよね。

ただそれ以降ストレージの総容量は増えていないので、利用が増えるにつれて過大な過去バージョンで実容量が圧迫されるようなケースが増えたのかもしれません。

こういった形で制御をかけてくるのは意外でしたが、これに伴って実効容量は増えるはずなので、うまく活用していきたいですね!

音楽:神話的技巧ソナタ