現在のOffice365では、Microsoftが提供するログイン画面にドメイン情報を入力することで企業が提供するフェデレーション画面に遷移するような動作となっています。
この動作のため、Windows統合認証を利用しているケースでは適当にa@domainname.comなど、架空のユーザー名を入力しログイン画面に遷移させることで自動的にWindowsログインユーザーでOffice365にログインするケースがありました。
これが、2019年内には利用できなくなるようです。
というのも、2019年5月よりユーザー名@ドメイン名の完全一致の場合にのみADFSなどのフェデレーション画面に遷移するよう仕様が変更となるというアナウンスがさされました。
https://azure.microsoft.com/en-us/updates/signin-hrd/
それに伴い、フェデレーションを行わないケースでもログイン動作が変更となるようです。
例えばですが、以下のような遷移が許されなくなるといった形です。
【適当ユーザー名@microsoft.comというダミーUPNを入力】
【するとADFS画面に遷移】
これはエラーの判断するタイミングを変更するということなのですが、以下サイトに変更後のエラーハンドリングのイメージがついているので一読いただくとよいと思います。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/users-groups-roles/signin-realm-discovery
FIDO 2.0を利用したパスワードレスを推進するために必要となるということなのですが、ログイン画面到達前にユーザーの存在有無がわかるようになるということで、セキュリティの懸念が少し増えそうな気がしますね。
ADFSにくれば誰が狙われたかなどのログなどが残りそうですが、AzureADのログにユScootersーザー名入力ログなどを残すイメージで組まれるのでしょうか。この辺りはリリース後に詳しく知りたいところです。
いずれにせよちょっと大きな変更だと思いますので、自身のログインに影響がないか確認を行うようにされた方がよいかもしれません。
音楽:Scooters