Microsoft 365 新しい Stream の使い道が docs 上に展開されていました

2021 年 6 月にご紹介した、 SharePoint 保存がベースとなった新しい Stream ですが、関連する docs が更新され、クラシック版の Stream と SharePoint 版の Stream での適用範囲について概略となる図示がなされていましたので紹介したいと思います。

Stream は Microsoft 365 のビデオ機能を一手に受け持つ機能で、元来 SharePoint や Exchange といった中核サービスの外側で、動画の保存とストリーム再生を担うものとなっていました。初期状態では 500 GB の領域が割り当てられ、 ExpressRoute 外からのアクセスが提供されています。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/license-overview?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#storage

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その Stream も Teams の会議録画で使われていましたが、 COVID-19 の影響下で組織外との会議が増え、会議録画を外部提供ができない Stream の問題点が浮き彫りになっていました。ファイルとして録画情報を提供してほしいという要望が徐々に多くなり、 SharePoint 保存ベースで Stream を提供するべきであるという流れに落ち着いたのかと思われます。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/streamnew/new-stream?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

以下の図が更新された適用範囲の図なのですが、 Microsoft 365 全般で動画を扱えるようにし、その動画データは SharePoint / OneDrive for Business で管理するという流れが書かれています。

【クラシック Stream の適用範囲】

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【 新しい Stream の範囲】

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ここで意識しておきたいのはデータ経路なのですが、同じページの下のほうを見ると以下の記載があります。

【動画の取り扱い】

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小さいビデオと大きいビデオは SharePoint から直接再生もしくはダウンロードできるようになるが、中程度( 3 ~ 50 Mbps )のビデオや Teams の録画は CDN を介してアクセスされるとなっています。

ExpressRoute の FAQ にあるように CDN は ExpressRoute を通りません。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/expressroute/expressroute-faqs?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#microsoft-peering

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SharePoint からの再生時には ExpressRoute を通らない場合があるということを示唆しているように思われます。
ExpressRoute は回線の安定性を目的としたサービスなので、共同編集などが考えられない動画配信では不要と判断されたのかと思われます。動画配信で帯域を圧迫して Excel の編集に支障が出る。といったことは避けたいですよね、一般的に。

新しい Stream は以下のアドレスからアクセス可能です。

 

https://stream.office.com/

特に Teams の会議についてはすでに SharePoint / OneDrive for Business に保存されるようになっているため、知らない間に活用しているというケースもありそうですね。

新しい Stream の特性をチェックしておき、 GA した際に備えておきましょう!

音楽:追い風吹く道