Microsoft 365 暗号化されたファイルをWebから共同編集できるようになりました

Microsoft 365 には、ファイルの暗号化によりデータの保護を行う機能があります。

単純な暗号化のみならず、利用可能な機能の制限など暗号時に利用するユーザー情報ををうまく活用した機能です。

ただ、残念なことに暗号化されたファイルはユーザーにて復元するまでは暗号化されるべきであるというポリシーからか、いままで複数のユーザーで同時に編集することができずにいました。

この暗号化ファイルにおける共同編集の機能がとうとう解禁されたようです。

通常はこんな感じに、 Web ベースでは保護されたことが出るのみで編集そのものができません。

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一方デスクトップアプリから開いた場合でも自動保存がオフとなり、共同編集は行えませんでした。

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この機能を有効化するには、コンプライアンスセンターにアクセスし、設定メニューに入ります。

秘密度ラベルのあるファイルの共同編集の項に設定があります。

https://compliance.microsoft.com/compliancesettings

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この共同編集、一回設定すると基本不可にはできなくなります。

注意事項をよく読んでから設定を行うようにしましょう。

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前提条件として以下 5 項目が挙げられています。

特に意識が必要なのは秘密度ラベルの有効化でしょうか。

今まで利用していない場合は自動的に有効化されるため合わせて確認しておく必要があります。

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また、今後は保存後の形式が変更されるとのこと。

特にラベルの保存位置が変わるようなので、APIでラベルデータを取り出しているようなケースでは問題が発生するものと思われます。

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設定自体は簡単で、チェックを入れて適用ボタンを押すだけです。

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するとこんな感じ有効化され、無効化できないようになりました。

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ちなみに設定の詳細は以下 docs に記されています。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/compliance/sensitivity-labels-coauthoring?WT.mc_id=M365-MVP-5002496&view=o365-worldwide

設定が有効化されるまで最大 24 時間かかるようなので、利用の前に十分時間をとって設定するようにしましょう。

音楽:虎口の城