Microsoft Loop の Azure 版が紹介されていました

Ignite 2021 で正式にリリース予定がアナウンスされた Microsoft Loop ですが、この機能のもととなっている Fluid Framework を活用した PaaS が Dev Blog で案内されていました。

この Fluid Framework は、複数ユーザーでのリアルタイム処理を目指した仕組みで、 Loop ではリストやテキストを様々な Office アプリ上で共同編集を行うというシナリオが展開されています。

これをサービス化したものが今回紹介する Azure Fluid Relay service です。現在プレビューが行えるようです。

https://devblogs.microsoft.com/microsoft365dev/stay-in-sync-with-microsoft-loop/

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実は Loop と同じ Ignite 2021 でアナウンスされていたようですね。気が付きませんでした、、、

以下のアドレスから詳細情報拾えます。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/fluid-relay

これに合わせて docs も用意されており、仕組みの概要を確認することができます。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-fluid-relay/overview/overview?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

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記載されている概要を読むと、、、クライアント側にすべての操作が送信され、それをクライアントが再現することで同期状態を生む。という感じですね。

サービス上では AKS のコンテナと Blob Storage および Cosmos Db がかかわっているようです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-fluid-relay/concepts/data-encryption?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

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現在定義されている Fluid Object はマップ、シーケンス、文字列、カウンターおよびタスクマネージャーの 5 つとなっているようです。また、 HTTPS/TLS での接続のため UDP データのような欠落は考慮しなくてもよい形なので、利用のすそ野が広そうですね。

まずは Microsoft Loop のリリースを気にかけたいところですが、合わせてこの仕組みの GA もかなり興味がそそられますね!

音楽:Memory of Military Boots

Windows 11 Insider Preview Build 22526 リリース

クリスマス休暇を経て 2022 年最初の Insider Preview の更新が行われました!

次の Windows リリースは秋頃なのでまだまだ更新のスタート時期ですが、 Insider Dev Channel は毎週更新となるため、トレンドを見ていくことができますね。

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というわけで今週は機能追加のようなところはなさそうでした。

Enterprise エディションでは Credential Guard をドメイン参加状態で自動的に有効化するように設定変更がなされたとのこと。(原文は Enterprise Join となっているのですが、おそらくドメイン参加と思われます。)

通常 Credential Guard を有効化する場合はポリシー設定が必要なのですが、これの身構成時の設定が変わったという感じですかね。

管理用テンプレート - システム - Device Guard にある仮想化ベースのセキュリティを有効化するという項目をチェックしておいたほうが良いかもしれません。

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そのほか、目新しいところはないのですが、一部ユーザーで ALT + TAB の操作が全画面ではなく Window での表示に変わっているようです。私の環境には届いていませんでした、、、

バグフィックスの点では個人的にうれしい更新が一件加わっていました。

以下のような形で検索ミニ画面が透明で起動してしまうケースに対する対処です。

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今までは miniSearchHost.exe を強制終了させるくらいしか対処するすべがなかったのですが、この Build から発生後何度か検索ボタンをクリックすると閉じてくれるようになりました。

この動き、それなりに頻発していたので大変助かる更新です。

ただ、発生自体はなくならないのでもう少し更新が必要なのかなという感じですね。

さて、 2022 年も始まった感が出てきました。今年も頻繁な更新に期待していきたいですね!

音楽:MOSLEM DANCE

Microsoft 365 Android Teams アプリの更新を行っておきましょう

Android 版 Teams を利用されている方が早期に更新を行っておきましょう。

2021 年 12 月上旬ですが、 Teams アプリを Android にインストールしていると、緊急通報ができないという問題が取り出さされていたようです。

Microsoft 365 のメッセージセンターでも更新を促していましたが、その問題への修正が 2021 年 12 月 17 日に行われたようなのです。

これを書いている現在は 2022 年 1 月 4 日付でさらに更新が行われていました。 

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.microsoft.teams&hl=ja&gl=US

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この問題の詳細は以下に記されていますが、緊急通報可能なアプリをリストしている Android OS の機能の中に、整数値がオーバーフローするようなコードがあり、 Teams は Teams でアプリの数を増やすコードが実装されていたので合わさって緊急通報ができなくなるという状態に陥ったということのようです。

https://medium.com/@mmrahman123/how-a-bug-in-android-and-microsoft-teams-could-have-caused-this-users-911-call-to-fail-6525f9ba5e63

この問題は Google からもアナウンスがあり、 2022 年 1 月 4 日に予定している OS のアップデートで対処しているようです。ただ、 Android OS の更新情報を見てみたのですがどれが該当するものかわかりませんでした、、、

https://source.android.com/security/bulletin/2022-01-01

ちなみにこの問題は Android 10 以降でのみ発生する内容で、 Teams にサインインしている限り発生しないようです。

Teams をインストールしてサインアウト状態である場合は一度アンインストールしてからインストールしなおすことで暫定対処となるとのこと。

https://www.reddit.com/r/GooglePixel/comments/r4xz1f/pixel_prevented_me_from_calling_911/hnrvsr1/

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アプリや OS のアップデートはシステム管理者が制御しているケースも多いと思うので、自身の環境が関連しそうな場合はサインインしておくことを忘れないようにしましょうね!

音楽:虎と龍

Microsoft 365 Teams チーム作成でテンプレートを適用できるようになっていました

Teams アプリから作成するチームですが、テンプレートかチームを作成できるように更新が入っているようです。

Teams アプリでチームを選択し、一覧が表示されたらその一番下にあるチームに参加、またはチームを作成というリンクをクリックします。

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するとチームを作成するためのタイルが表示されるので、左側のチームを作成ボタンをクリックしましょう。

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作成するチームに適用するテンプレートの一覧が表示されました。

14 のテンプレートが用意されています。

テンプレートタイトルの下部に分野が記載されており、金融や行政、小売適用すると使いやすそうに思えるものという観点で案内されています。これは作成の目安になりそうですね。

ちなみにこのテンプレート、 Teams  本体だけではなく、関連するアプリも設定してくれるようです。

チャネルの作成とそのチャネルに属するタブとしてアプリを設定してくれるような動きとなっています。

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14 個のプロジェクトについてそれぞれ見てみましょう。

クリックすると Teams に構成されるアプリとチャネルが見みえます。

一部見知らぬアプリがありますね。
【プロジェクトの管理】

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【イベントを管理】

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【従業員のオンボード

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【 Office 365 の導入】

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【ヘルプ デスクの整理】

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【インシデント対応】

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【危険通信】

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Microsoft Store の管理】

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【銀行の支店】

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【患者のケア】

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【病院】

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【品質と安全性】

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【マネージャー用小売業】

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【ボランティアの管理】

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いろいろありすぎて目移りしてしまったので、今回は「品質と安全性」で作成してみましょう。

最初に作成する種類を選びます。パブリックか、プライベートか。ですね。

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続いてチームに名称を設定します。

ここまでは通常の作成と変わりません。

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このページの下部にチャンネルのカスタマイズというのが表示されていますが、開くと名称を変更できるようです。タイトルはチャンネル、中身はチャネルと名称が統一されていないのが若干気にはなりますが忘れましょう笑

それぞれのチャネルの名称を決定したら作成ボタンを押していきます。

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作成されるまで少し時間がかかります。

と言っても、チャネルが多い分長いのかな。といった程度ですね。

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作成が完了したら追加メンバーの設定です。この辺りは通常のチームと変わらないですね。

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出来上がるとこんな形でチャネルが複数表示されました。

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メンテナンスチャネルに見慣れないタブがあったので開いてみたところです。

いきなり構成が始まり、アプリがインストールされていきます。

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このアプリは Power Apps 製で接続が必要なものとなるため許可設定が出てくるようです。

なお、最初にタブをクリックするとさらにタブが増えていきました。

アプリが複数のタブを切り替えながら動作するからですね。

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インストールが終わったら設定が開始されます。

このアイコン、検査というアプリですね。

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設定を終えると実際の構成作業に入りました。

見た目上、チームに導入されたように見えますが、アプリは独立したものなので、設定時に再度チームを選ぶつくりとなっているようです。

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設定の最後にはちゃっかりと宣伝が笑

Power Apps の強みである自身での修正を前面に出してきていますね。

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詳細を見るのボタンを押すと Power Apps のカスタマイズサンプルのページに飛ばされました。

https://docs.microsoft.com/en-us/powerapps/teams/customize-sample-apps?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

実際のアプリはこんな形でした。これは管理画面ですが、検査する場所を登録しておき、、、

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どのような内容の検査を行うか定義するみたいですね。

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チームを作成しただけですが、 Power Apps のアプリサンプルまで見えてきたのは驚きました。

マイクロソフトが考える Teams はすべての作業の入り口で、その中でローコード開発したアプリを駆使してもらうというものになっているので、その形が生きているテンプレートですね。

アプリは英語も混じっているのでちょっと気が引けてしまうかもしれませんが、 Teams の有効活用という点ではかなり良い仕掛けになっています。

一度テンプレートを展開し触ってみると面白いですよ!

音楽:Space Lion

Microsoft 365 Teams 会議から自身のミラー画像を消すことができるようになるようです

2022 年最初の面白い更新が案内されてきました。

なんと Teams 会議において、ミラーで表示される自身の画像を消すことができるようになるとのこと。

メッセージセンターでアナウンスが行われていました。

1 月から 2 月にかけてリリースされ、利用できるようになるとのこと。

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デスクトップアプリで利用可能になるということなので、以下右下の部位に表示非表示のコントロールが出るのでしょう。

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この機能で非表示にしてもほかのユーザーには見えるわけですが、普通の会議でも自分は見られないわけですから、自然といえば自然な状態ですよね。

気を付けなければならないのは、カメラをオンにしていたことを忘れてしまうことでしょうか。相手には見えているので、カメラについているインジケーターをチェックし、カメラが動いていることを忘れないようにする必要があります。

この更新、ロードマップにも載っていました。

https://www.microsoft.com/en-ww/microsoft-365/roadmap?filters=&searchterms=86370

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9 月に追加された内容ですが、かなり早い段階でリリースされましたね。

今年は Microsoft 365 の値上げもありますが、それを跳ね返すくらいびっくりするような機能を追加していってほしいですねっ!

音楽:Coma

Windows Server Evaluation Center で評価版を確認してみましょう

Windows Server 2022 がリリースされて数か月になりますが、すでに皆さん評価を始められているでしょうか。

Windows Server 2016 以降は Windows 10 ベースの UI と若干の機能更新が加えられていきましたが、大きな変動はありませんでした。

そんな Windows Server 2022 も MSDN や Azure を利用すれば永続的に評価を行うことができますが、手元のサーバーで動作させたいようなケースもあるでしょう。そんな時に利用できるのが評価版ソフトウェアです。

以下のサイトから 180 日間利用可能な評価版をダウンロードすることができます。

https://www.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/evaluate-windows-server-2022

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最初に「経験を選択」とあるのですが、どの形式で Windows Server を入手するか。という内容です。

Azure での Windows Server を選択すると以下の Azure サイトへのリンクが現れます。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/free/windows-server-on-azure/

Windows Server Virtual Machine を Azure で作成するを選択するとマーケットプレイスから入手するためのリンクが表示されます。

これを利用して無償の Azure に紐づけることで評価するという方法ですね。

https://azuremarketplace.microsoft.com/en-us/marketplace/apps/microsoftwindowsserver.windowsserver

ISO をダウンロードと VHD をダウンロードではダウンロード者の情報を入力するフォームが表示されます。

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フォームを入力すると製品情報のダイレクトメールを受け取るかどうかをチェックできます。不要であればチェックを外しましょう。

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ISO の場合のみ、言語を選択することができるようになっています。

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言語は以下の 8 つから選ぶことができます。

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ISO で日本語を選んだ場合は以下のアドレスが表示され、ファイルをダウンロードすることができます。

https://software-download.microsoft.com/download/pr/20348.169.210806-2348.fe_release_svc_refresh_SERVER_EVAL_x64FRE_ja-jp.iso

VHD の場合は言語選択がなく、英語版の VHD のダウンロードとなるようです。

https://software-download.microsoft.com/download/pr/20348.169.amd64fre.fe_release_svc_refresh.210806-2348_server_serverdatacentereval_en-us.vhd

Hyper-V をホストするサーバーがある場合はこれを選択しておけば初期インストールなく評価を開始することができますね。

最近はサーバーを用意する方法も多様化されているため、自身にあった方法を選んで評価していくとよいでしょう。

音楽:酒場

Microsoft 365 Defender for Identity の Windows Server 2008 R2 についてサポートが終了となります

Microsoft Defender にはクライアントを守るための Endpoint 以外にも Office 365 やクラウドアプリ向けなど複数のサービスがあります。

そのうちの一つに Identity というオンプレ AD のアクセス履歴を検査しリスクが発生していないか確認するための機能があります。いままで Advanced Threat Analytics (ATA) と呼ばれていたものですね。

この機能はオンプレ AD にセンサーと呼ばれるツールをインストールして利用するのですが、このセンサーで、 Windows Server 2008 R2 のサポート終了がメッセージセンターでアナウンスされていました。

2022 年最初のメッセージセンター更新だったので若干悲しいのですが、今回はこの内容をチェックしていきたいと思います。

Microsoft Defender for Identity は以下のようなアーキテクトとなっています。

AD FS や AD DS にセンサーを導入してそのセンサー経由で問題点を Defender for Identity がチェックするという流れですね。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/defender-for-identity/prerequisites?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#defender-for-identity-sensor-requirements

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このように AD FS や AD DS (DC) にインストールして使うわけですが、今のところ以下の環境がサポート対象となっています。

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このうち、 Windows Server 2008 R2 のサポートが 2022 年 6 月 15 日から 8 月 15 日の間で徐々に確認される観点が減っていくという流れになるとのこと。

Windows Server 2008 R2 といえば ESU でのサポート延長期間に入っており、 2023 年 1 月 10 日まではサポートが続いています。

サポート途中で一部機能が利用できなくなることになるので、ちょっと悲しいところですが、巧妙化していくセキュリティインシデントに追いつかなくなってきたということなのでしょう。

Internet Explorer も同じような形ですが、今後もこういった一部機能の EOS というものが考えられるかもしれませんね。

アクティブなサポート期間中に更新していくことがますます重要になりそうな話題でした。

音楽:LAND OF LUXURY