Office365 OutlookとOutlook on the webのアーカイブ表示について

Office365では、メールの閲覧にOutlook on the web、もしくはOutlookデスクトップアプリを利用することが多いかと思います。

実はそれぞれでアーカイブ(E3以上のユーザーで利用可能な100GB~無制限で利用できる追加領域)の表示方法が異なるので、利用時は注意が必要です。

まず、Outlook on the web。アーカイブ領域は「インプレース アーカイブ」として表示されます。

Outlook on the web】

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次にデスクトップ版の表示。こちらでは「オンライン アーカイブ」という表記になっています。中のフォルダ領域は見ての通りOutlook on the webの「インプレース アーカイブ」と同等ですが、並び順が異なるので注意しましょう。

【Outlook2016】

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更におまけ。Outlook for iOSではアーカイブは表示できないようです。(以下3番目に表示されているアーカイブアーカイブフォルダであって、アーカイブ領域デアはありません。この名前の付け方もわかりにくい!)

【おまけ:Outlook for iOS

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チャットや電話などでやり取りする際、どの環境でOutlookを利用しているのかによって、やり取りの内容が変わるので注意が必要です。当然かもしれませんが、何を使ってどういったことが起きているのか。重要なので会話時には忘れずに聞くようにしたいですね。

音楽:磔

Microsoft 365

2017年7月にMicrosoft 365が発表され、8月からプレビューされてきたBusinessプランが11月よりプレビューが取れてリリース状態となりました。

Empower your team and safeguard your business with Microsoft 365 Business - Office Blogs

300人までの人数限定仕様ですが、月2,000円強とかなり攻めた価格帯になっています。
利用可能な機能群は以下を参照いただくとして、Office 365 Business Premiumの機能にWindows10、Intuneを付けたような形のようです。

Microsoft 365 Business | Microsoft

しかしMicrosoftとしてはStaffHubを推しているようですねぇ。
この機能、日本でどこまで受け入れられるのか、正直不明なところも多いですね。
MicrosoftのいうFirstLine層はアルバイトそうだと思うのですが、数人で1人前の層に対して人数分のライセンスってなかなか提供しにくい面がありますよねぇ。
ぜひ日本市場に向けて柔軟なライセンス形態を提供してもらいたいですねー。

音楽:乱世の鷹

Office365で表示されるサムネイルについて

最近私の周りでOutlookSkype for Businessのサムネイルがうまく表示されないケースがあり、いろいろ調べているのですが、サムネイルを表示させることに苦慮してきた歴史はかなり古くからあるんですね。

GAL Photos in Exchange 2010 and Outlook 2010 – You Had Me At EHLO…

2010年ころの記事ですが、このころからQAが出るような状況だったんですね。。。

ちなみに、Office365が出てきて現在はさらに複雑性を増しています。

以下サイトにある図を見るとわかるんですが、Active Directoryからサムネイルをとってくるケースがある一方、Exchangeから取得するケース、SharePointから取得するケースなど、パターンがとっても複雑なんです。

https://support.microsoft.com/ja-jp/help/3185286/information-about-profile-picture-synchronization-in-office-365

さらに実用上はこの図のほかにSkype Directoryがあったり、Outlookなどのクライアントがあったり、エンドユーザー側でキャッシュがあったり、反映までの時差があったりと追いきれないくらいたんまりとサムネイル表示ケースが転がっています。
あとからの解決模索になると問題の切り分けにコストをたんまりかけることになるので、導入段階などで意識した設計を行っておきたいですね。

結局私の周りで起きていた事象は以下サイトに記載の事象が該当していました。

https://support.microsoft.com/ja-jp/help/2497721/user-contact-photos-in-lync-aren-t-displayed-correctly

Skypeへ側への反映に時差がある。これは覚えておきましょう汗

音楽:誰か、海を。

Office365 管理センターにトレーニングコースが表示されるようになりました。

Office365の管理センターですが、ホーム画面にトレーニングに関するリンクが追加されていました。

【Office365 管理センター】

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現在は自主トレーニング、ユーザー向けトレーニング、高度な管理者向けトレーニングの3種が提供されているようです。

自主トレーニングでは、設定系のビデオを閲覧できます。Office365の初期設定などで行う内容をわかりやすく説明してくれています。

Office 365 管理者ビデオ - Office 365

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ユーザー向けトレーニングは前に紹介したページへのリンクになっています。
何度見てもSkype for Businessがないことが残念に感じます。

Office 365 Training Center - Office Support

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そして最後の高度な管理者向けトレーニングですが、2016年にマイクロソフトが買収したLinkedinの機能 Linkedin ラーニングを利用したトレーニングサイトへのリンクとなっています。

Office 365 管理者および IT プロフェッショナル向けコース - Office 365

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Linkedinラーニングは有償サービスとなっているためより広範なトレーニングが期待できます。ざっと見た感じですと、SharePointサイトを作成する方法など少し込み入った内容まで考慮されているようなので、期待できそうです。

Office365はどんどん機能が増えていく動的なサービスであるため、紙でのマニュアルなどはすぐに陳腐化してしまいます。その点、オンライントレーニングはそれなりに新しい内容が記載されることが期待できるため、活用の幅も広いのかと思います。

こういったサービスはどんどん使いこなしていきたいですね。

音楽:たまいれ

Office365 Skype for Businessはまだまだ更新されています!

Microsoft Teamsに統合が決まったSkype for Businessですが、開発は精力的に続くようです。

11月に入り、新しい機能が追加されたという情報が記載されていました。

Announcing new capabilities in Auto Attendant and Call Queue. - Microsoft Tech Community

PSTN周りの変更とハイブリッド構成に対する変更なので恩恵を受ける方は少ないかもしれませんが、まだまだ機能を増強する方針であることが見えたのは安心感が出てきますね。

Teamsのほうも会議機能が追加されたりしているので、早々にSkype for Businessの機能を内包するところまで行ってもらいたいものです。

最終的にはTeamsとSkype for Businessのライセンス相互性がどうなるかは気になるところです。
Skype for BusinessはP1、P2というStandaloneプランが存在しています。
最終的にこの扱いはどのようになるんでしょうねぇ。

音楽:あばれ

Azure ロードバランサーの通信についての説明が出ています

Technetに面白い記事が上がっていたので紹介します。

Azureを利用した際のロードバランスの動作についてです。 

ロードバランサー経由での通信が偏る場合のチェックポイント – Japan Azure Technical Support Engineers' Blog

セッションの永続化設定によって、振り分けの素となる要素を変更できることが記載されています。
その振り分けの動作はセッションをIP、ポートで制御するレベルから、IPで制御、IPとプロトコルで制御の3段階となっています。

IP、ポートで制御する場合は、1アクセスごとにソースポートが変わるのがTCP/IPの一般的な動作であるため、同一のサーバーに処理が振り分けられる可能性が低く、同一サーバーへの接続セッションとして扱われないためセッションの永続化は無しとして処理されます。
他方、IPやプロトコルで制御するケースは、同じIP/プロトコルからのアクセスを同じセッションと見立て、同一サーバへ振り分けてくれます。
ここでのセッションという言葉は同一サーバーへの振り分け動作ととらえてもらうと理解が進むかと。

セッションが永続化されると、次のアクセスも同じサーバーへ振り分けられるので、サーバーメモリ内に保持した情報へアクセスすることができるという利点が生まれます。

この利点については残念ながら上記サイトでは触れていないため、前提知識としてとらえている模様です。(本当はこの話があるから永続化をどうするかという問題が生まれるのですけれどね。)

これはAzureに限らず、ロードバランス動作する仕組み全般で意識が必要なこととなるためネットワークの一般知識として覚えておくとよいと思います。

音楽:ライオン

Office365 Exchange OnlineのRPC over HTTPがサポート対象外となります

2017年10月31日をもってRPC over HTTPを利用したOutlook - Exchange Online間の接続がサポート対象外となります。

https://support.microsoft.com/ja-jp/help/3201590/rpc-over-http-reaches-end-of-support-in-office-365-on-october-31-2017

紆余曲折あり即日利用ができなくなるわけではないとのことなのですが、いつまでも利用できるわけではないことを考えると、早めに切り替えたいところです。

Outlook 2013 SP1以降、Outlook 2010の2015年1月更新以降で利用可能となっています。Outlook 2016はリリース時点から利用可能です。

以下レジストリキーで利用できなくしている可能性もあるため、この設定が行われていないことを確認しておくことも重要な要素となります。

レジストリ

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Exchange\MapiHttpDisabled

REG_DWORD 0x1

なお、Outlook 2007以前は利用ができないので注意です。

そもそも Exchange Onlineは最新2世代以内のOutlookのみがサポートされるので利用条件は変わっていませんが、気持ち的に追い詰められた感が出てきちゃいますよね。

Office 2007自体10年前の製品のため、セキュリティや享受可能な機能恩恵などを考えても早めの乗り換えをしていきたいところです。これを機に乗り換えやOutlook on the webの利用なども検討に入れてみてはいかがでしょうか。

音楽:SPY