Microsoft 365 Bing Chat の停止方法を見てみましょう( hosts 編)

Microsoft Copilot ( Bing Chat )は利用していますか?

コンシューマーユーザーが利用する分にはとても使いやすく、生成 AI の全容を見せてくれる能力があるんだなと理解することができたのではないでしょうか。

しかし、組織ユーザーはそんなことを言ってられないケースもあります。

何かを考えてもらうという大枠があるため、営業機密を入力してしまうケースというのがあるといけないので、利用を制限するという選択肢も一つなのかと思います。

Bing.com には、そういった問題にも対処できるよう制御方法が用意されているのをご存じでしょうか。

制御方法としては、 Bing.com と似たサイトでチャット機能が無効となっているサイトが用意されており、そのサイトと入れ替えることで成し遂げるという方法をとっています。

www.bing.com を nochat.bing.com にネットワークレベルで変更するというのが対応方法として挙げられていました。

そこで今回は hosts ファイルを書き換え、この変更をエミュレートしてみたいと思います。通常 hosts で接続先を変える方法は一時的な対応となるもののため、この方法はテストとして実施するにとどめるようにしてください。

最初に行うのは nochat.bing.com の IP アドレスの確認です。ターミナルを開き、以下コマンドを実行しましょう。

ping nochat.bing.com

すると対応する IP アドレスを確認することができるでしょう。この IP を覚えておきます。

次にメモ帳を右クリックして管理者として実行していきます。

管理者で実行できたら、ファイルメニューの開くより hosts ファイルを選択していきます。

hosts ファイルは %systemroot%\system32\drivers\etc に格納されたファイルです。

一般には c:\Windowsの配下ですね。

ファイルが表示されていない場合は拡張子をすべてのファイルに変更しましょう。

開いたら先ほどターミナルで確認した IP を記述し、その後ろにスペースを空けて www.bing.com と入力しておきます。

これで準備完了です。

早速 www.bing.com にアクセスしてみましょう。

https://www.bing.com/

見ていただいたように、左上にあるはずのチャットが消えています。

これは www.bing.com へのアクセスが nochat.bing.com に切り替わっている状態を指しています。これで Bing Chat を利用できないようにできました。

ちなみにこれを禁止している状態でも Bing Chat Enterprise はアクセスすることができるようになっています。 Microsoft 365 E3 以上を持っているユーザーでライセンスが当たっている状態で、 Bing.com にサインインしていると、以下のようにチャットボタンが表示されるようになっています。

これはデータの流出が行われないという前提の Enterprise 機能なのでこの対処となっているのでしょう。

ちなみに同様に Edge のサイドバーにある Copilot も同様の制御を行えるようになっております。その制御を行いたい場合は以下サイトを nochat.bing.com に紐づけるとよいでしょう。こちらも Enterprise 保護されているケースでは問題なくアクセスが行えます。

edgeservices.bing.com 

こんな表示になるはずです。

組織で Bing Chat を禁止しておきたい場合はこの対処を入れておくことをお薦めします。

音楽:わたしのへや