Windows10 スマートカードリーダーが動作しなかったときの対処について

やってよいのか。という議論があるので、今回の記事で紹介する内容はあくまでも自己の責任範疇で見てもらえれば幸いです。

古くから確定申告においてマイナンバーを利用した提出を選んでいる人は、数年前に購入した非接触のカードリーダーを利用していることが多いと思います。

そんなカードリーダーですが、手元にある SCR331CL-NTTCom ( SCL010 )は最近購入した PC で利用しようとしたところ、エラーが発生して利用することができませんでした。

以下のメッセージが出たり、単純にカードリーダー上に表示されるインジケーターの色が出なくて気が付くなど、パターンはいくつかあったのですが一貫して言えるのは利用できないというところです。

利用できない理由を見ているとどうもデバイスドライバーの読み込みに失敗しているようでした。

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この時のドライバーバージョンは 5.14.0.3 で結構古いものになっていました。
2015 年なので使用期限が切れているといわれるといわれてしまえばそれまでかもしれません。(現に NTTCOM では今後のドライバー更新は行わないとしています。)

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とはいえ、年一行事に対して追加投資は考えてしまうもの。という訳でいろいろと調べていったところ、別のドライバーを読ませることで解決しそうだということが分かりました。

カードリーダーの裏面を見るとシリアルの書いてあるシールの下部に Identive という会社が製造元のようでした。というわけで、その製造元に行ってみたところ、最新のドライバーが存在しているではないですか!

https://support.identiv.com/scl010-scl011/

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このサイトより Windows 10 Drivers (SCL01x Generic) というドライバーをダウンロードし、インストールしていきます。

ZIPファイルなので、利用前に解凍をする必要があります。(バージョンは 5.15 開発は 2017 年なので少し古めです)

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これをデバイスマネージャーから適用していきます。

Win + X ボタンでメニューをだし、デバイスマネージャーを起動します。

スマートカード読み取り装置の中に SCR331CL-NTTCom がありますね。
(表示させるにはカードリーダーをつないでおく必要があります。)

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これを開き、ドライバーの更新を押しましょう。

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ドライバーの検索方法が表示されるので、「コンピューターを参照してドライバーを検索」をクリックします。

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先ほどファイルを解凍した場所を選択し、次へをクリックしましょう。
ファイル選択ではなくフォルダーを選択する形になります。

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これでドライバーの更新は完了です。

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ドライバーが 2017 年の 5.15 に変化しています。

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実際問題となっていたファイル SCLx64.sys を見てみると、デジタル署名のタブが追加されており、読み込みに支障がない状態となったことが分かります。

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デジタル署名も問題なさそうですね。

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この問題、カードリーダーを昔から同じ PC で利用していると遭遇しないようなので、 OS の新規導入時などに必要な情報が削除されたか、途中で設定が変わり利用できなくなったか。という形かと思われます。

理由は定かではないですが OEM 元のドライバーを利用し動作はするようなので、同様の問題にあたった方がいれば一度確認してみるとよいかもしれません。

ただ、ドライバーのライセンス権などはグレーな感があるので、利用前に各規約を読んでおくとよいかと思います。

音楽:宵越しの祭り