Microsoft 365 ディレクトリ同期をオフにしてみよう

手元にある Microsoft 365 のテスト環境をいじっていたところ、誤って AD 環境を潰してしまいました。

いや、 AD を潰すのは意識して行ったのですが、 Windows Hello for Business のため ADFS と AzureAD Connect を用意していたことをすっかり忘れていて Microsoft 365 側でエラーが出てしまっていたのです。

https://admin.microsoft.com/#/dirsyncmanagement

上記は 15 時間ほどディレクトリ連携がされていないよ。という内容ですが、 1 日経つと同期が停止している。とメールが飛んでくるようになります。

こんな感じのメールですね。

で、この連携を止めるには PowerShell で制御する必要があります。

もともと MSO のモジュールで行えたのですが、 MSO モジュールの EOS に伴って Graph API で実行する必要が出ています。

その方法を見ていきましょう。

まずは Microsoft.Graph をインストールしていきます。

2024 年 8 月時点の最新バージョンであればこの動作を行えるようになっています。過去バージョンが入っていても force オプションを付けることで最新版をインストールできます。

Install-Module Microsoft.Graph -force

続いてサインインです。

スコープとして Organization.ReadWrite.All を付けておく必要があります。

Connect-MgGraph -Scopes "Organization.ReadWrite.All"

その前に、以下のアドレスにアクセスしてテナント ID を取得しておきましょう。

https://portal.azure.com/#view/Microsoft_AAD_IAM/ActiveDirectoryMenuBlade/~/Overview

中央にあるコピーボタンを利用すると簡単です。

元の PowerSehll に戻り以下のコマンドレットを実行していきます。テナント ID に当たる部分には先ほどコピーした値を設定します。

Update-MgOrganization -OrganizationId テナント ID –OnPremisesSyncEnabled:$false

このコマンドレットの戻りは特にないので、最初のステータス画面に戻ってみましょう。

すると Directory sync が Off となったことが見て取れます。

https://admin.microsoft.com/#/dirsyncmanagement

これで切り離すことができました。

連携を行っていたユーザー On-Premises Directory Synchronization Service Account は削除できないようですが、これで連携は解除されているため、エラーが発生することはなくなりました。

音楽:Moon flower