Microsoft 365 パスワード認証よりも PIN のほうが安全性が高い理由とは?

個人的な興味から、数年前から Windows Hello for Business などを利用したセキュリティ強度を高めたコンピューター環境を推進していきたいと思っているのですが、パスワードレスの方向性をユーザーにイメージしてもらうのってなかなか大変なのです。

PIN もパスワードも同じ文字だし、何なら PIN のほうが文字数が少なくて危なそう。といわれるケースも多くありました。

これを伝えるために絵をかいたりもするのですが、やっぱりわかりにくい。

というところを docs がうまく伝えてくれていたので連携しておきたいと思います。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/security/identity-protection/hello-for-business/hello-faq?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#---------pin-----------

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上記を見てもらうとわかるように、パスワードはキーをクライアントとサーバーがそれぞれ持っているのに対し、 PIN はサーバーにコピーを持たない。と書かれています。

また、 PIN はパスワードより強い。の意味をアンチハンマリング機能として規定しています。(ハンマリングだと物理破壊の意味が強く感じますが、総当たり攻撃への強度も含むのですね。)

要はパスワードと PIN は別もので、数を打ってあてに行けるかどうかの差が強さにつながる。ということを述べているようです。

個人的には PIN の裏にある PKI をモチーフにしたサーバー側への不正侵入に対する強度(パスワードのように数打てば当たる。ではないということ。)を安全性とみているのかと思っていたので、かなり新鮮な内容として読ませてもらいました。

いずれの解釈にせよ、パスワードはあてられる可能性が高く PIN は低いという点で安全性は PIN に分があるのは間違えがないことなのかと思います。

Microsoft 365 にアクセスするための 組織アカウントや マイクロソフトアカウントは簡単にパスワードから PIN ベースの認証に変えることができます。

今まだパスワードを中心に利用されているのであれば、そろそろ置き換え時なのは間違えないので、ぜひ取り組んでみていかれるとよいと思います!

音楽:龍馬