Microsoft 365 Apps を無人の環境で利用する場合、 2020 年 5 月頃にアナウンスされていた Unattended ライセンスが必要となります。この件は日本語でのライセンス情報が少なく、調べていく中で Windows 10 も含め、 Microsoft 365 を無人で使う場合のライセンスの考え方に行き着いたのですが、ライセンスの運用についてはどのように行っていくのが良いのかわからない点がありました。
Microsoft 365 RPA ライセンスが必要となるケースの例示が更新されていました - ()のブログ
最近になって docs にこの問題を解消できそうな項目が追加されていたので連携しておきたいと思います。
https://docs.microsoft.com/en-us/deployoffice/overview-unattended?WT.mc_id=M365-MVP-5002496
リンクを見てもらうとわかるのですが、なんと Microsoft 365 Apps の起動オプションに Unattended 用のオプションパラメータが提供されていたのです。
Excel であれば以下のコマンドで起動すると、 Unattended ライセンスが割り当たっていない限り Viewer モードで起動するになっていました。
excel.exe -unattended
コマンドの入力は Win + R を押してファイル名を指定して実行から対応するか、コマンドプロンプトからの呼び出しを想定しているようです。
この方法を使って Microsoft 365 ライセンス保有者で起動すると、アカウント画面でライセンスがない旨と”無人で使用するために必要なライセンス”の記述が追加され、閲覧専用となっていました。
ライセンス認証のボタンを押すと通常のライセンス入力画面が出てきたのでおそらくプロダクト キーの入力を押すことで Unattended ライセンスを適用できるようになるのかと思われます。
ちなみにコマンドでの起動以外にもレジストリで強制的に Unattended オプションを適用できるようです。
以下レジストリキーに追加すると単純起動で Unattended モードになります。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\Common
キー: Licensing
名前: Unattended
種類: DWORD
値: 1
この設定を入れた状態で Excel を起動したところ、閲覧者モードで起動しました。
今までは RPA などを活用するとき、一般ユーザーでログインするとライセンスが適用されたかわからなかったためこの機能は判断のために役に立ちそうです。
個人的にはこの Unattended ライセンス自体があまり脚光を浴びていないことがちょっと気になっているのですが、 RPA 利用時には必須になるライセンスです。
今回の起動方法と合わせて、ライセンスの考え方を再確認しておくとよいかもしれませんね。
音楽:オリーブの風