Microsoft 365 メールの外部への自動転送機能の既定設定がオフに変更されるようです

突然ですが、皆さんはメールアドレスはいくつお持ちですか?

スマートフォンについてきたメールアドレスや Outlook.com などのフリーアドレスをお持ちの方が大半で、会社で使っているメールアドレスしか持っていない。という方はもうほとんどいないのではないでしょうか。

使っているメールアドレスが増えると、それらのメールを確認するためにメーラーを開いていくのが大変になってきて 1つ メールに転送して確認するようにしている。というケースも多いかもしれません。しかし、最近はそういった便利機能を逆手に取り、第三者にメールを転送させてしまうようなケースも増えているようです。

会社で利用している重要なメールでそういった事象が起こると問題となる。ということで、組織外部へのメール転送を既定で許可させない。という設定が新たに加わることなりました。

https://docs.microsoft.com/en-us/microsoft-365/security/office-365-security/configure-the-outbound-spam-policy?WT.mc_id=M365-MVP-5002496&view=o365-worldwide

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ここでは送信スパムとして書かれていますが、メールが乗っ取られたときに外部へ際限なくメールを送出するようなケースを想定しているようです。転送の場合は一か所、乗っ取りの場合は複数個所と違いはありますが、システム的な動きは同じため、ここにまとめられたのかもしれません。

元々 9月 からこの機能が有効になり、自動転送のスパム判断が始まる予定だったようですが、いったんタイミングは延期となったようです。

動作概要は以下を見るとわかりやすいかもしれません。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/security/office-365-security/external-email-forwarding?WT.mc_id=M365-MVP-5002496&view=o365-worldwide

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延期にはなったのですが、設定は行えます。
というか、始まる前に設定を確認しておきましょう。転送を利用している場合、始まってしまうと送信エラーが多発するのと、転送されると思ったメールが転送されなくなります。

設定変更はセキュリティコンプライアンスセンターのスパム対策設定から行います。

アドレスは以下となっています。

https://protection.office.com/antispam

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この中にある送信迷惑メールフィルターポリシーを確認しましょう。

自動転送の項があり、ここでフィルターを行う形になっています。

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転送設定は、複数メールアドレスを持っているとやりたくなってしまう機能の一つです。転送をさせずに複数のメールを見るには、転送ではなく Outlook のような複数のメールを同時に扱えるメーラーを利用するのが良いでしょう。

最近は Web メールも多くありますが IMAP などの設定ができることが大半です。こういった機能を用いればメーラーで Web メールを閲覧することができ、安全性と利便性の両方を享受することができます。

是非そういった方向も検討の視野にいれていってみてください。

音楽:イチゴイチエ