Office365はクラウドにデータを配置するシステムとなるためどこにデータを配置するのかが重要となったりします。
企業におけるデータの扱いには、輸出管理というのもがありむやみやたらに国外にデータを持ち出せない。などの規制があるためです。
特に、メールのデータをどこに置くか。という点でオンプレミスのシステムを選択背ざるを得ないケースが過去にはたくさんありましたが、昨今のバージョンアップでOffice365のOneDriveデータ、Exchangeデータについては、マルチジオ対応という形で1つのテナントの中に複数の国に分散してデータを持つことができるようになっていました。
実は1年くらい前からできたようなのですが、使えるようになったことに気が付いていませんでした汗
Officeブログを眺めていたら、2018年12月にインドサイトがマルチジオに加わるという案内があり、この動きが動いていることを知った次第です。
Multi-Geo India satellite geo available in December 2018 - Microsoft Tech Community - 297117
マルチジオの要件として、2,500人以上の利用者が必要で、そのうち125人以上がサテライトにいる必要があるようです。また、機能利用には個別に費用が発生します。
マルチジオ対応はExchange Onlineのユーザーメールボックス、OneDrive for Businessの個人用サイトが対象となりますが、2019年上1Q期にはSharePointおよびOffice365グループが対象に加わるとのこと。
Multi-Geo in Exchange Online and OneDrive - Microsoft Tech Community - 182710
気になるのは移行するときの状況ですが、以下に詳しく記載がありました。
メールボックス
Multi-Geo Capabilities in Exchange Online | Microsoft Docs
OneDrive
Move a OneDrive site to a different geo-location | Microsoft Docs
特にメールボックス側はADのPreferredDataLocationプロパティが重要で、そこに設定されている値を参照しロケーションを見ていくようですね。
メールボックス、OneDriveともに細かな移行タイミングの設定などは行えないようなので、移動には若干戸惑いも出そうですが、この辺りは致し方ないことなのかと割り切るのが良いのでしょう。
しかし、クラウドも場所を意識する時代になったということですね。マイクロソフトはハイブリッドクラウドという方針を打ち出していますが、この方向性は意外と重要なキーワードなのかもしれません。
音楽:ミテのうた