Windows 11 Hyper-V 接続時にサインイン画面が出ない時はアカウントを疑ってみてください

最近 Windows 11 を仮想環境で動作させようと思い立ち、 Hyper-V 上に構築していたのですが、一部設定に戸惑ってしまうところがあったため、備忘録として共有しておきたいと思います。

何が起きたのかというと、以下の画面を参照してみて下さい。

そう、サインインしたいのですが何も表示されないという状態となってしまったのです。

いろいろ操作しているうちにわかったのは、 Hyper-V コンソールにある拡張セッションが扱われている状態の時、このサインインができない状態になるということでした。

この部分をポイントしたときに「基本セッション」と表示されるケースで発生するようです。

「拡張セッション」と表示され、アイコンに+マークがついていれば発生しません。

この環境は MSA を利用し、 PIN 設定を行った環境なのですが、基本セッションでは PIN 入力画面が表示されました。

どうもこの状態、設定アプリのアカウント - サインイン オプションにある Windows Hello サインインのみ許可するの項目をオンにしていると起こるような記載がありました。

この docs ですね。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/virtualization/hyper-v-on-windows/user-guide/enhanced-session-mode?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

しかしながら、これをオフにしてもサインイン画面が表示されないケースがあるようです。
どうもこれ、一度パスワードを利用して PC にサインインしないと起こる事象のようです。

といっても、私の MSA はパスワードレス設定にしているため、そもそも PC にパスワードを利用してサインインすることができなくなっています。。。

というわけで、この件の解決は現時点ではできそうになかったので、ローカルアカウントを作成し再度アクセスすることで事なきを得ました。

パスワードレスの弊害、思わぬところで出てきましたね。。。

リモートデスクトップ接続をお考えの方はローカルユーザーを活用する方法も視野に入れてみてください。

音楽:漢気

Windows 11 Insider Preview Build 25140.1000 リリース

なんと今週は Windows 11 の Insider Dev Channel のみでなく、 Beta Channel と Release Preview Channel のすべてでリリースが行われています。

Dev Channel は Build 25140 まで上がってきました。

そういえばいつの間にかエクスペリエンスも同じ番号に戻っていますね。

今週は Dev Channel のみ ISO が更新されています。

新しく Insider 環境を作る時はこの ISO を使うと便利ですね。一応 Insider Build には期限があるため、長い間古い Build のままでいると動作しなくなるようです。(そこまで放置したことがないため、実際はどうなるのかわかりませんが、、、)

https://www.microsoft.com/en-us/software-download/windowsinsiderpreviewiso

今週出た Build はどれも Fix が中心でしたが、 Beta Channel ではエクスプローラーのタブ化が案内されていました。ちなみに Dev Channel も同じようにタブ化されていました。

これは Windows 10 の頃から何度か試されては元に戻っているので、今後のリリースで採用されるかはもう少し様子を見る必要があるかもしれません。今までのアナウンスでは Dev Channel の機能はリリースビルドに入るかわからないといわれていたのですが、今回 Beta Channel でも同様に、リリースされるかはわからないという言い回しが加わっていました。

ということで、このエクスプローラータブが導入されるかは若干怪しい感じがしています。

そのほか、 Dev Channel では Nattilik という言語向けに 14 文字を追加してるようです。カナダ系言語みたいですが、国内で活動しているとあまり関係なさそうな感じでした。

ちなみに 6 月 19 日は父の日でした。

すでに 1 日前ですが、検索画面はまだ父の日特集のままになっています。

最近検索バーの右側に絵が出るようになっていますが、これ、 Windows 10 でも同じような表示になるんですね。

Windows 10 の場合はタスクバーでも出るので若干見ずらい感じがしました。この辺りは Windows 11 にすることで検索実行時まで表示されないようにできますね。

気になる方は Windows 11 の利用も検討してみましょう。

というわけで、 Build 25140 でした。最近大きな改修が少ないのでそろそろ何か起きてくれることを期待したいですね!

音楽:竜宮修行

Microsoft 365 Teams の Web 会議にポップアウト機能が追加されるようです

Teams を使っているとふと新しい機能が目に付くことがあります。

今回もそのような話なのですが、 Web 会議の左端に ポップ アウトという項目が追加されていました。

以下がその画面です。

これをクリックしたところ、共有されていた資料が別の画面に!

ポップアウト自体は最近の Teams のトレンドになっていた感じがします。

例えば以下、アプリのポップアップ表示であるとか、、、

https://support.microsoft.com/ja-jp/office/43829b9a-f4ae-4971-ad85-f0e8a00df3c1?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

組織内のチャットをポップアウトさせる機能などが順次リリースされてきていました。

https://support.microsoft.com/ja-jp/office/cff95cb0-34af-423f-8f69-fe9106973790?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

この一環なのかもしれませんが、最近では設定内でチャットを開くときに新しいウィンドウにすることもできるようになっているのです。

実は最初に案内した Web 会議のポップアウト、何度か会議をこなしているうちに出なくなってしまいました。

Teams では時々起こるのですが、今後リリースされるものが出てきたりするのです。

この機能もその一環なのではないかと。

しゃべっている人の Web カメラ画像は画面を最小化しても表示されるのですが、顔よりも表示されているデータを見ながら作業したい。という要望は多かったのではないでしょうか。この機能によりそれが可能となるというわけです。

とても良い機能なので、ぜひリリースまでこぎつけてほしいですね!

音楽:Nomad soul

Microsoft Defender for individuals が発表されています

2022 年 6 月、 Microsoft 365 関連に新たな機能が加わりました。

Blog でのアナウンスとなっていますが、セキュリティを高めるための機能群となっているようです。

https://www.microsoft.com/security/blog/2022/06/16/making-the-world-a-safer-place-with-microsoft-defender-for-individuals/?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

といっても個人向け限定の機能で、 Microsoft Defender for indivisuals という名前の通り、マルウェア対策や EDR を行うような部分に焦点を当てたようです。日本では Microsoft Defender の名前で、 Microsoft 365 Personal にバンドルする形で販売するみたいですね。

以下が日本向けのサイトとなっています。 QA もあるので早速見てみましょう。

https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/microsoft-defender-for-individuals?rtc=1

まずはどのサブスクリプションで利用できるか。ですが、 Microsoft 365 Personal のみでの扱いになっています。単品売りはなさそうな感じです。

海外では Microsoft 365 Personal と Family での取り扱いとなっていました。 Family は日本でも販売してほしいものの一つですね、、、

次に見ておきたいのは以下でしょうか。

そもそも Defender って種類が増えすぎていてよくわからない。という方も多いと思います。

ここを見るとこの Defender for individuals の位置づけが見えます。

要約すると Windows に付属する Defender マルウェア対策保護はこの Microsoft Defender には含まれず、Android, macOS, iOS がターゲットになるという感じですね。

Windows の Defender は Windows Security の一部として記載されています。

Defender はそのほかに Microsoft Defender for Endpoint やら Microsoft Defender for Business などがあります。 Microsoft Defender for Office 365, Microsoft Defender for Cloud Apps, Microsoft Defender for Identity なんていうのもありますね。

これらは Microsoft 365 Defender に属するのですが、何が何だかって感じになりますよね。笑

分かりやすい区分けは以下 docs を見るとよいでしょうか。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/security/defender/?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

若干ブレもある感じがしますが、 Microsoft 365 Defender という大規模組織向けの全体像があり、 Defender for Business が中小企業向け 、 Defender for indivisuals が個人向けという役割分担ですね。

個人向けには マルウェア対策と通知関連のダッシュボードを提供し、中小企業向けには脅威関連の分析回りを追加するという感じです。ここまではほぼ Defender for Endpoint に属する形ですね。

大企業向けにはさらに Office 365, Identity, Cloud Apps を規模に応じて付与してする感じになるので、自身の環境に応じて買い分けてほしい、全部入りが欲しければ Microsoft 365 Defender にしてほしい。というイメージでしょうか。

今回の発表は個人向けの強化ですが、やはり Emotet などを中心に活発なウイルス活動を抑止するためにはこういった機能が必要になりますよね。スマホの保護もできるようになった Microsoft 365 Personal 。かなりお得感が高い状態になってきましたね!

音楽:Parceque C'est Toi Lyrics

Microsoft 365 SharePoint サイトの多言語化が簡単になるようです

SharePoint Server を古くから利用されている方はよくご存じかと思いますが、 SharePoint は多言語に対応した製品となっています。

しかしながら言語設定がややこしく、バージョンが変わるごとに言語設定のやり方が変わっていくという、ちょっと苦い経験をした方は多いのではないでしょうか。

そんな多言語への対応ですが、 SharePoint Online でも手が加えられておりさらに使いやすく進化しています。

細かなアナウンスは以下のサイトにある動画を見ると一目瞭然なのですが、今までは自動翻訳や個別サイトコレクションの作成といった、かなりハードルが大きかったところを見直し、ボタン一つで他言語向けのコンテンツを作ることが可能になるという簡単さになっています。

https://support.microsoft.com/en-us/office/2bb7d610-5453-41c6-a0e8-6f40b3ed750c?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

現在個の多言語機能が利用できるのはコミュニケーションサイトのみなのですが、サイトの設定からサイトの管理 - 言語設定から行うことができます。

アドレスは以下の画面ですが、ページとニュースを多言語に翻訳できるようにする。というトグルスイッチが出ていれば実行可能です。

_layouts/15/muisetng.aspx

オンにすると、利用言語の選択画面になり、言語を選んでいきます。

言語の横に翻訳ツールとありますが、ここには翻訳者を入力する形となっており、複数の方が言語に応じて管理できるようになっているのが良い感じですね。

設定はこれで完了です。

例えばナビゲーションの多言語化については以下の画面のように編集画面から翻訳メニューを通じて言語設定を行えます。

ページであれば、上部の翻訳ボタンからページのコピーを開始できます。

ページについては以下にあるように、ファイルごとリソースとして扱われることに注意が必要です。更新の都度、合わせていくという作業が必要となるというわけですね。

この方式は docs に似た感じですね。できれば最新のコンテンツが更新された時に翻訳コンテンツが破棄されるくらいの思い切りができるモードが搭載されていてもよいんじゃないかと思いましたが、さすがにそういったところまではいっていなかったです。

この設定、 2022 年 9 月にはチームサイトにも適用可能となるとのこと。

今は以下のような形で設定画面が異なっているため、今後の実装に期待したくなる感じです。

SharePoint もファイルサーバーとしてのみ使っているケースが多くあると思いますが、情報コンテンツを展開していく使い方は覚えておくと何かと便利です。

ぜひ利用に一歩踏み込んでみてはいかがでしょうか。

音楽:Tenderly

Microsoft 365 Exchange Online の基本認証終了まであと数か月となりました

Internet Explorer 11 が EOS となり、次に意識が必要となるのは Exchange です。

Exchage の基本認証でのアクセスは 2022 年 10 月 1 日で無効とされる見込みとなっています。 

https://docs.microsoft.com/ja-jp/exchange/clients-and-mobile-in-exchange-online/deprecation-of-basic-authentication-exchange-online?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

概要をかいつまむと、 Outlook や EWS 、 リモート PowerShell 、 POP/IMAP 、 Active Sync では基本認証が使えなくなります。 SMTP Auth を利用しているケースではプリンターなどの据え置き機器の観点から利用がある場合は引き続き有効のまま、利用がない場合は無効にされるといった具合です。

多くの方に関係するのは Outlook アプリでのアクセス、 Becky のようなメールアプリを用いたアクセス、そしてバッチ系のアクセスでしょう。

基本的にすべてのアクセスで問題がないか確認を行っておくことが必要となります。

Microsoft 365 管理センターをチェックされている方はメッセージセンター上に以下のようなメッセージが入っていることに気が付いているかもしれません。

ここの表記に 0 以外の数値が入っていると、接続実績があるということになります。

コードの場合は改修が必須ですが、 Outlook の場合、先進認証を有効化するだけで対応が完了するという場合もあります。

2017 年ころから Office 365 を利用している場合、先進認証がオフの場合があるので、管理センターの設定 - 組織設定 - サービスから Modern authentication 内のチェックボックスが有効となっていることを確認しておきましょう。

Outlook が手元にあれば Ctrl を押しながらタスクトレイのアイコンを右クリックすることで表示可能な接続状態をチェックしてみましょう。

ダイアログが表示されたら認証の列をチェックしてください。

この値がベアラー* となっていれば先進認証となっており、基本認証の終了の影響は受けません。

Outlook 2013 以前ではレジストリの有効化や KB のインストールが必要となってきます。以下の docs などを参照いただき、設定を行っておきましょう。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/admin/security-and-compliance/enable-modern-authentication?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

10 月まではあと数か月あるので、今のうちに問題をつぶしておきましょう!

音楽:狼煙

Windows 11 Amazon アプリストアのページができていました

Windows 11 では Android の仮想化実行がサポートされるようになることは初期のころからアナウンスされており、今後 Amazon アプリストアが利用できるようになることが一つの目玉なのですが、これに関する情報が Amazon 側のサイトに展開されていました。 

https://developer.amazon.com/ja/apps-and-games/appstore-on-windows-11

いつも Microsoft のサイトばかり追っていたので、こちらはちょっと意識できていなかったですね汗

このサイトに FAQ が載っているのですが、いろいろと面白い情報が書かれていたので見ていきたいと思います。

まずは Amazon アプリストアの展開時期です。これはすでにご存じの方もいると思いますが、まだアメリカでのプレビューが行われている段階です。

あまりリリース時期について語られていたイメージがないのですが、このサイトでは 2022 年内に GA の詳細をアナウンスしたい。と書かれていますね。ということは 2023 年以降のリリースということでしょうか。

ちなみに以下ではまだ更新されていませんが、 Build 2022 では 2022 年末頃に日本でも利用できるようにするというアナウンスだったので、 GA 時期は合わせてくるのかもしれませんね。

さらにもう一つ面白いものが。

Windows Insider に入っている方は Microsoft Store から WLA をインストールできるため、実行される方式はご存じの方も多いのではないかと思いますが、 Android 11 ベースということが明記されていました。

2022 年 5 月下旬の Insider Dev Channel の Update で Android 12 に更新されたというアナウンスがありましたが、ここが起点になっていたのですね。 Android は 1 年ごとに新バージョンがリリースされますが、 12 は現時点で最新となっています。が、 2023 年に Amazon アプリストアがリリースとなると、 Android も 13 ベースのものになるかもしれませんね。

Windows 11 の 22H2 には間に合わなそうですが、 23H2 を待たずに利用できるようになってくれることを期待したいですね!

音楽:雲の高さ