Microsoft アカウント パスワードレス機能が実装されました

とうとうこのタイミングがやってきました。

Microsoft アカウントからパスワードを除去することができるようになります。

https://www.microsoft.com/security/blog/2021/09/15/the-passwordless-future-is-here-for-your-microsoft-account/?WT.mc_id=M365-MVP-5002496.

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今後数週間をかけて実装は伝播されるとのことなのですが、上記のように危険とうたわれてきたパスワード認証をなくすことができるようになるのです。

いわばパスワードの EOS ですね。今までで一番うれしい EOS かもしれません。

パスワードを用いる認証においては固定パスワードは数打てば当たるという点と、使いまわすケースが多いという 2 つの問題が大きくあったのかと思うのですが、そのどちらもこれで解決されます。

上記の内容には 10 人に 1 人がパスワードを使いまわしていると書かれているのですが、肌感覚としてはもっと多くの人が使いまわしを行っているのではないかと思っています。 Edge にもダークウェブに流出したパスワードを警告してくれる機能があるくらいなので、かなり多くあるんじゃないかと思えるんですよね。

では実際に設定を見ていきたいと思います。

パスワードレスを利用するために必要なのは、スマートフォンMicrosoft Authenticator を入れ、Microsoft アカウントを登録しておくことです。

準備ができたら以下のアドレスから Microsoft アカウントのセキュリティ設定に入りましょう。

次に高度なセキュリティオプションをクリックします。

https://account.microsoft.com/security

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高度なセキュリティオプションに直接遷移する場合は以下リンクからでも遷移可能です。

https://account.live.com/proofs/Manage/additional

中段に追加のセキュリティという項目があり、その中にパスワードレス アカウントの文字が見えますね。ここにある有効にするリンクを押すことで設定は完了となります。

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先に用意した Microsoft Authenticator に承認要求が飛ぶことが書かれていますね。
問題がなければ次へをクリックしましょう。

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私の環境ではまだ適用できないようでした(涙)
数週間後を待て。という感じですかねー。

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ちなみに上記設定は Microsoft Authenticator 上からも行うことができます。

アプリを起動し、該当の Microsoft アカウントに入ります。

セキュリティ情報の更新リンクをクリックしましょう。

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こちらでも中段付近にパスワードレス アカウントがあるので、有効にするリンクをクリックします。

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Web と同様のダイアログが表示されるので次へをクリックしましょう。

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Web と同様なので、こちらもでもまだ設定はできません。笑

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といった具合にとても簡単に設定が行えるため、使えるようになったらすぐにでも設定したい機能となっています。
これで脅威への対処がひとつ上の階段に到達した感じですよね。
ただし懸念として次の脅威が加速を始めるということにもなるので、この手の話題はまだまだ追い続けなくてはなりません。

セキュリティに関してはいたちごっこになるのは必然なので、最新の状況を押さえて導入していくことを忘れないようにしたいですね。

音楽:Beautiful Memories

Edge パスワードジェネレーターをうまく活用しましょう

インターネットを活用していくと、サイトへのサインインが必要となるケースは往々にあります。

その際、 Facebook でサインインやマイクロソフトアカウントでサインインといった OAuth を活用できれば良いのですが、そういったものに対応しておらず、パスワードが必要となる場合はまだまだ多くを占めています。

そんな時は Edge に付属しているパスワードジェネレーターを活用していきましょう。

ユーザーを作成する画面でパスワード入力にフォーカスを合わせたときにダイアログが表示されれば、そこから「強力なパスワードの提案」をクリックしてみましょう。

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すると、自動で英語小文字大文字、数字、記号を織り交ぜたパスワードを作ってくれます。

気に入らなかったら、最新の情報に更新することで、別の文字に変えてくれるようになっています。

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うまく表示されない場合は表示されない設定となっていないか確認してみましょう。

設定 - プロファイル - パスワードから確認することができます。

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上部にある「強力なパスワードを推奨する」項目がオンになっていることをチェックしましょう。

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自動的に出てこないときは右クリックで表示できる場合もあります。

これ、出るときと出ないときがあるんですよね。パスワードフィールドだったら出るってわけでもないようで。。。若干謎です。

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ちなみに私、クレジットカード会社のポータルへのパスワードを自動化していたのですが、 Web ショッピングでカード情報を入力したところポータルに設定したパスワードを求められて焦ったことがありました。

そんな時も設定 - プロファイル - パスワードの画面から該当サイトのパスワードを確認することができます。

サイトのアドレスで書かれているので、 URL は覚えておく必要がありますが、瞳マークを押すとパスワードを確認できます。

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パスワード自体はいきなり見えるのではなく、 Windows のサインインパスワードを入力する形になっています。

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ここでも気を付けたいところですが、 Windows Hello を使っている場合はその他を押してユーザー名を表示させてから PIN を入力する形になっています。
上記の画面で入力しても通らないんですよね。

この辺りはぜひ覚えておきましょう!

音楽:光あれ

Microsoft 365 データの分類にアクティビティエクスプローラーが追加されました

Microsoft 365 は SaaS の恩恵として、新機能が事あるごとに増えていくつくりとなっています。あるタイミングで欲しいなーと思っていた機能がなく、がっかりすることもありますが、そのうちそういった機能が搭載されることもあるということです。

そんなわけで、 Azure Information Protection の機能で追加されてほしかった、データの利用状況を確認できる、アクティビティエクスプローラーがコンプライアンスセンターに追加されました。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/compliance/data-classification-activity-explorer?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

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早速統合ラベルを有効にしたうえでコンプライアンスセンターにアクセスしてみましょう。

データの分類からアクティビティ エクスプローラータブを開きます。(データ損失防止からも同じ画面を見ることができます。)

https://compliance.microsoft.com/dataclassification?viewid=activitiesexplorer

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ここで表示される内容はファイルや利用した方の IP どのアプリから起動されたのかなど多岐にわたります。

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どういったときに表示されるのかは以下資料を見るとわかりやすいですね。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/compliance/data-classification-activity-explorer-available-events?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

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単純な読み取りでも対象としてくれるところがありがたい。

上記にもありますが、どういったアプリからのアクセスを表示してくれるのかは以下のような形です。

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アクティビティ エクスプローラーに表示されるまでの時間は私の環境では 15 分ほどかかりました。

リアルタイムではないですが、かなり良いスピード感で表示される感じですね。

本機能は Office 365 E5 が必要となるものなのですが、これだけでも入れる意味がありそうなものなので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

音楽:青い波頭

Microsoft 365 Power View for Excel が機能終了となるようです

Power Platform 構想の最初期にリリースされていた Power View というものをご存じでしょうか。 Power BI の親戚のようなもので、 ExcelSharePoint 上でグラフィカルな表現を行う際に利用するものとなっていました。

このうち Excel 版は Sliverlight で実装されていたため、その EOS に合わせて段階的に機能終了となるとのアナウンスがなされていました。

https://support.microsoft.com/en-us/office/c1f0d0f7-adef-4f03-ae35-46d83294e96b

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これによると Microsoft 365 Apps では 2021 年 10 月 12 日から段階的に削除されていくようですね。 Excel 2021 には搭載もされないとのこと。

現在 Power View を利用しているかどうかは、 Excel のオプションを見るとわかるかもしれません。

アドインの中に Microsoft Power View for Excel というのがあるのですが、これがアクティブなアプリケーション アドイン側に入っている場合はどこかで使っている可能性があります。

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管理の項目を COM アドイン選択としたうえで設定ボタンを押すと、、、

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Microsoft Power View for Excel を有効化することができるので、この設定をいじったことがあるかどうかでも利用可否が見えますね。

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現時点でも利用されている方は今後は Power BI Desktop に移行することになるので、 Power View の含まれた Book を以下手順を参考にして Power BI Desktop にインポートしていきましょう。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/power-bi/connect-data/desktop-import-excel-workbooks?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

アプリケーションの世界では EOS はつきものです。セキュリティ面の脅威は年々高まっているため、早期の移行をお薦めします!

音楽:覇王序章

Windows 11 Insider Preview Build 22454.1000 リリース

今週も Windows Insider Dev Channel がリリースしています。
先週、 Build 22449 が出ているのですが、今週は先週除外されていた Windows Defender Application Guard が有効にされていた場合でもインストールが行えるようになっていました。(ただし、おそらくこのおかげで私の PC は動作しなくなったのですが汗)

今回はリリース後数日ほおっておいたところ、以下のダイアログが表示されました。
今まではたまたまなのか、この表記が出ることはなく、トースト通知での案内だったので少し新鮮。 Build の先頭番号が変わったからでしょうか。

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バージョン表記もようやく 21H2 ではなくなり、もともとの Dev という Channel に合わせた表記に戻ってきました。

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さらにウォーターマークも表示されています。
ここにもあるようにブランチは rs_prerelease になるのですね。

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今回の更新ではあまり大きな変更は入っていないようなのですが、ごみ箱を右クリックした際のコンテキストメニューが新しいバージョンになっています。

ほかの右クリックと同様にラッパーのような表示になった感じですね。
なぜか一番上に名前の変更がアイコンだけ表示されています。

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この位置はほかのファイルの場合、アイコンが並ぶ場所なのでこうなったのかと思いますが、若干おさまりが悪い感じに見えますよね笑

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おさまりが悪いといえば私の環境特有の問題なのかもしれませんが、なぜかタスクバーが右寄せになってしまいました。

特に不便なわけではないので良いのですが、この辺りは修正を待ちたいところです。

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ほか、 ハングルの IME が更新されたとのことなので、利用されている方はぜひ利用してフィードバックを出していきましょう!
Dev に入ってきたということは Windows 11 の初期には搭載されないということなのですかねぇ。このあたりのリリーススケジュールはちょっと気になるところです。次の Future Update は 1 年後になるので。

ちなみに、今回の Insider Preview を私の環境に入れた際、 30 % 表記が出た直後に再起動のループが行われるという状態に陥ってしまい OS の再インストールを行うことになってしまいました。おそらく Windows Defender Application Guard が有効になっていたためと思われます。そんなこんなで再インストールをしたので元に戻るまで時間がかかるかなと思っていたのですが、 MSA に同期する設定が入っていたためか、すんなり修正が終わりました。

やっぱり Edge のパスワード保存などと合わせて、データを同期できる仕組みを取り入れておくといざというときに楽ができますね。 OneDrive 同期アプリでデスクトップなども同期済みだったので、データの損失もほぼなくすんでいます。(個別保持が怪しいのは個人証明書ですね。この辺りは今後もバックアップが必要となるかもしれません。)

是非皆さんも動機などの設定はオンにすることを心掛けておくとよいかもしれませんよ!

音楽:月下美人

Microsoft 365 Apps Outlook の UI が大幅に変更されています

最近 Microsoft 365 Apps の UI 更新はバージョンアップと連動しないことが多い気がするのですが、今回もそんなタイミングでやってきたようです。

という訳で、バージョン 2109 の Outlook に新しい UI が搭載されてきました。

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確か変更される旨のアナウンスは Microsoft 365 メッセージセンターにあったと思うのですが、実際に更新されてきましたね。

見ての通り一番の違いは今まで下部に表示されていたナビゲーションが左側に移動したことでしょう。

この更新で驚いたのはとうとう ToDo が Outlook と一体化されたことでしょうか。

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モバイル版の Outlook はいち早く連動していたのですが、 PC 版はタスクの機能で管理することが中心だったため、若干古さがありました。

とうとう連動したという形ですね。
モバイル版とは異なり、タスクの機能もそのまま生きているため、利用に大きな影響はないと思います。

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その他、組織エクスプローラーなるものが追加されています。

作業を行ったことがあるなど近しい人を表示する機能となっているようですね。
Delve と同じ感じでしょうか。

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三点リーダー内は今まであったもののほかに、 Office アプリ系が含まれるようになっています。

Word Excel PowerPoint OneNote はデスクトップ版のアプリが開きました。

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Yammer のマークには Communities という名前が与えられています。

Bookings と共にこれらは Web 版が表示されました。
念のため Yammer のデスクトップアプリをインストールしてみましたが、そちらは開かないようです。( Yammer アプリは PWA なのでデスクトップアプリが開いても開いた感は薄いですけどね汗)

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アイコンにも若干変化が。

メールが到着するとメールのマークでお知らせしてくれるようになったようです。

色が被っているのでちょっとわかりにくいかもしれません。使い方によってはデスクトップ通知に飛ばすようにした方が良いかもしれませんね。

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そのほか個人的にツボだったのが最初の画面の右側に出ていた管理通知です。

ヘルプのリボンからも表示できるようですが、 Microsoft 365 のサービス正常性のインシデントを表示してくれるようです。

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この辺りは Outlook を開いている場合は作業の中心に持っていきたいというメッセージが強く出ていますね。

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ちなみに Microsoft 365 のサービス正常性は以下アドレスです。

https://admin.microsoft.com/#/servicehealth/incidents

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Outlook は過去歴史的にみても何度かデスクトップのポータルを試みたことがありますが、あまり成功した感がありませんでした。
今回の変更で Outlook の利用度が広がればよいですね!

音楽:Music Box

Microsoft 365 Teams の開発者プレビュー時に P マークが表示されるようになってます

今日、 Teams を動かしていたら見慣れない文字がアイコンにくっついていたことに気が付きました。

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この P という文字がそれなのですが、何なのかいろいろいじっていたところ消すことができました。これによって何の文字なのかが分かったのですが、プレビューの P だったようです。

開発者プレビューの機能を有効化することでこのマークが付与される形ですね。

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開発者プレビューは新しい機能を事前に確認するための設定ですが、これを有効化しているとサービスレベルの規定から外れます。
簡単に言うと Windows Insider や Office Insider と同様にサポートなし状態で使えるという感じですね。ただ、今まで利用している中では致命的に使えないということもなかったため、それなりの状態でのリリースとなっているように感じます。

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この設定を有効にして Teams アプリの再起動を行うと、 P の文字が表示されました。

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なお、このプレビューは最近になって Office Preview と連動できるようになったとのことです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/public-preview-doc-updates?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#teams-now-follows-office-preview-users

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Office のプレビューはグループポリシーなどで設定しておくと管理がしやすいため、積極的なバージョンアップを行う組織ではプレビューも含めたリリースリングを構成していると思います。

その場合 Teams も併せて設定しておけるのは良いですよね。

なお、この設定は Microsoft Teams 管理センターのチームにある更新ポリシーから設定可能です。

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Windows 11 がでると若干機運が下がるかもしれませんが、 WaaS の運用においてリリースリングの構成は結構重要だと思っています。

リースリングの運用を行っていない場合はぜひこのタイミングで取り入れてみてはいかがでしょうか。

音楽:Dance of curse