Microsoft 365 OneDrive for Business と Lists が PWA の対象となるようです

Windows 10 の標準ブラウザーChromium 版 Edge となってから、 PWA アプリに接する機会が多くなっている気がしますが、 OneDrive for Business と Lists がそろって PWA 化されることが決まったようです。

PWA とは Progressive Web Apps の略で、 Web ページをアプリのように利用できるようにする技術です。

現在両アプリは PWA に非対応のため Edge の三点リーダーからアプリを選択してインストールはできるのですが、あくまでブラウザーのお気に入りに入れたのとさほど変化のない状態での提供となっています。

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このような形で、タスクバーは OneDrive for Business に分かれるものの、本質はアドレスバーなどがない Edge といったテイストとなっています。

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起動もアプリの中から開く形となります。

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現在 Outlook は PWA 化されているためそちらと比較して見てみると、アドレスバーから PWA 化できるボタンが用意されているなど若干便利さが異なる感じでしょうか。

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メッセージセンターの案内を読む限り、ピン留めができるようになる。というところが強調されているのですが、 PWA はローカルストレージなどの機能が利用できることも一つの利点のはずなので、そのうちオフライン利用ができるようになることを見越しているのかもしれません。

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この機能、 2021 年 7 月から 8 月にかけて有効となっていくようです。

まだ”これからを見ていきたい機能”の一つですが、一歩一歩着実な実装を期待してみていきましょう。

音楽:Chemical Dance

Microsoft 365 Teams の通話暗号化の日程が決まってきたようです

2021 年 Ignite Springで発表された Teams の エンド間通信での暗号化ですが、 2021 年 7 月ごろから利用できるようになることが決まったようです。

ロードマップでいうと以下の内容ですね。

https://www.microsoft.com/en-ww/microsoft-365/roadmap?filters=&searchterms=70780

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この内容の発表は以下の End-to-end encryption option for Microsoft Teams 1:1 Calls 項に詳しく記載されているのですが、まずはエンド間から始めて、 Web 会議に拡大させていく方針のようですね。

https://techcommunity.microsoft.com/t5/microsoft-teams-blog/secure-and-compliant-collaboration-with-microsoft-teams/ba-p/2169463?WT.mc_id=M365-MVP-5002496 

若干わかりにくいのですが、以下 docs を読むとこの意図が若干わかるかもしれません。 TURN プロトコルの暗号化関連の話と、、、

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-security-guide?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#eavesdropping

エンド間が内部になる場合の UDP での通信となる話の 2 つです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/microsoft-teams-online-call-flows?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#use-case-one-to-one

おそらくですが、今はネットワークが近い場合の UDP 通信は暗号化対象になっていないのだと思います。(直接的な記述が見つからなかったんですよね、、、)

なお、この対応はクライアント版およびモバイル版の Teams アプリを対象としているようです。つまり Web 版は対象外となっているということかと思います。

おそらく以下にある DTLS への対応状況がそうさせているのではないかと。( DTLS オンリーモードの非サポート)

https://docs.microsoft.com/en-us/microsoftteams/direct-routing-protocols-media?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#sdes-support-requirements

この暗号化は管理者設定とクライアント設定が必要で、かつ両エンドで設定がなされている場合のみ暗号化となるようです。ちょっと考え方が複雑かつ、ユーザーには理解が難しいと思われるため、管理者側で誘導を行っていく必要があると思うので Teams 管理者はアナウンスをよく確認しておく必要がありそうですね。

音楽:Dog fight

Microsoft 365 Teams 会議の動画検索が会議の記録と連動できるようになるようです

とても興味高い機能が Microsoft 365 に加わることになったようです。

https://www.microsoft.com/en-ww/microsoft-365/roadmap?filters=&searchterms=82003

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Microsoft Search と Teams の連携ですね。
Teams 会議の録画にトランスクリプトを付けておくことで、トランスクリプトを基に動画を検索することができるようになるようです。

この機能は 2021 年 7 月にはユーザーリリースするスピード感で動いているようです。

動画を検索するための手っ取り早い方法としてタグをつけるなどがありますが、やり取りの内容を基に検索ができれば、「あの話をした会議、いつのだっけ」というような場合に検索だけで対応できるようになりますよね。

かなり魅力的な機能になる予感がします。

ただ、この機能を日本で利用できるようになるのはもう少し時間がかかりそうな気がしています。

というのも、トランスクリプト作成機能は現在英語のみ対応で、かつ Teams のロケールを英語にしておかなければ動作しない。という制約があるのです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/cloud-recording?WT.mc_id=M365-MVP-5002496#turn-on-or-turn-off-recording-transcription

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こんな感じですね。

トランスクリプトを利用したい場合は設定の一般からアプリの言語を英語に変更すれば利用は可能です。

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実際の利用方法は以下を見るとわかりやすく書かれているので一読しておくとよいでしょう。

https://support.microsoft.com/ja-jp/office/dc1a8f23-2e20-4684-885e-2152e06a4a8b#bkmk_startlivetranscription

しかしながら、この機能、早く日本でも利用できるようになってくれませんかね。
PowerPoint のキャプションなどは日本語でもうまく拾えているように見受けられるので、そろそろ来てもよい頃ではないかと思うのですが、、、、

期待して待っておきたいですね。

音楽:脇差

Windows Virtual Desktop 名称変更が行われ Azure Virtual Desktop に生まれ変わりました

Windows 10 Enterprise を仮想化し Azure 上でマルチユーザー利用を加味して動作させることのできる Windows Virtual Desktop ですが、名称変更され Azure Virtual Desktop を名乗ることになったようです。

すでに Azure 上のタイトルは Azure Virtual Desktop に変更されていますね。
現在は日本語翻訳が追いついておらず 8 割がた英語表に戻っている感じです。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/virtual-desktop/

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この Virtual Desktop の仕組みは以下のようなアーキテクチャとなっており、事実上 Azure 上の IaaS を組み合わせたようなものだったので、名前と体が一致させたかったというのが実情でしょうか。

。。。この図、よく見るとコントローラーのところ以外では Windows の文字もないですね。クライアント OS としての WindowsVM 表記になっています。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/architecture/example-scenario/wvd/windows-virtual-desktop?WT.mc_id=WDIT-MVP-5002496

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アナウンスは以下のドキュメントで行われているのですが、この中で QuickStart という機能が言及されています。

https://azure.microsoft.com/en-us/blog/azure-virtual-desktop-the-desktop-and-app-virtualization-platform-for-the-hybrid-workplace/?WT.mc_id=WDIT-MVP-5002496

この機能を利用すると Azure Virtual Desktop の準備が数クリックでできるようになるとのこと。
上記のアーキテクチャの通り、利用するために作らなければならないものがかなり多く、設計をきっちり行わないと利用までたどり着かないイメージが強かったのですが、これを払しょくしてくれそうですね。

Azure ポータル上で名称変更を確認してみたのですが、まだ実物の名称までは手が回っていなさそうでした。 QuickStart もまだ展開されていなかったので、利用できるようになるまで少し待っておく必要がありそうです。

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そのほか Azure Active Directory にネイティブ対応する機能も控えているようで、利用のすそ野が大きく広がりそうな感じがします。それらの機能がリリースされるのを楽しみに待っておきましょう。

音楽:永遠の螺旋

Microsoft サポート情報をまとめたページが熱いです

Microsoft のサポート関連のページは、常に最良の質を求めているからか、数年に一度は引っ越しが発生している感じがします。

最近では Uservoice を辞め、新しいフォーラムでユーザーの声を掬い上げるような取り組みを行っていたと思いますが、それにしても古い情報はアクセスできなくなることが多いなぁ。と感じていたのですが、いつのころからかサポート情報をまとめたサイトの形に変わっていっていたようです。

https://cssjpn.github.io/

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最近 github.io のアドレスを見ることが多い気がしていたのですが、マイクロソフトのサポートページが集約されていたということなら納得です。

各ページを眺めてみたのですが、かなり更新頻度も高く、中の人はとても厄介な問題に対峙されているのだろうなあと容易に感じ取ることができる感じです。

このページ自体はまとめサイトなので、マイクロソフト内にまだページがあるケースなどではそちらへのリンクが張られているため、古いデータを参照してしまうといった事故は発生しなさそうです。

一般ユーザー向けでもある github をベースにしているため、ドメイン変更でデータが飛んでしまうということも考えにい感じがしています。

現に 2017 年ころのアーカイブが格納されていたりもするので、長く情報を残していこうという気持ちが表れているのかと。

何か問題に直面したときはこのサイトを一読することを頭の隅に覚えておくとよさそうですね。

音楽:bless

 

Microsoft 365 SharePoint で Internet Explorer 11 を利用している場合に考慮しておくことが公開されていました

2021 年 8 月 17 日より Internet Explorer 11 を利用した Microsoft 365 アクセスのサポートが終了となりますが、あと数か月というところで SharePoint 関連で代替を検討すべき事項が展開されました。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/prepare-IE11?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

Microsoft Edge を利用してください。という従来から言われているところ以外に、かゆいところをどうするか。という観点での情報公開となっているようです。

まずはエクスプローラービューですね。
これ、結構厄介で、 OneDrive アプリを導入すれば以下にあるように同期を利用できるのですが、そうでない環境もまだまだあります。

そんな時はここには記載されていませんが、ネットワークドライブの割り当てを使ってドキュメントライブラリを割り当てておくというのが一つの方法になりますね。

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例えばこんなサイト。
この場合アドレスバーを見ながら Forms の前までのドキュメントライブラリを指定してネットワークドライブの割り当てを行うことができます。

https://テナント名.sharepoint.com/sites/scriptsites/Shared%20Documents/

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注意が必要なのは、信頼済みサイトにこのドメインが登録されている必要があるというところでしょうか。この辺りは Internet Explorer 11 の機能を利用している形ですね。

そのため、設定後に Internet Explorer 11 でドキュメントライブラリにアクセスする必要がある。という点があります。

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一度アクセスしておけば後はエクスプローラーからネットワークドライブの割り当てを行うだけですね。

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アドレス欄はこんな感じに。

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これでエクスプローラーからアクセスすることができました。

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これ、 Internet Explorer 11 の機能を利用しているため 2021 年 8 月以降使えなくなるかなと思っていたのですが、先ほどの docs に以下記載がありましたので、しばらくは大丈夫だと思われます。

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逆に来年には Internet Explorer 11 がなくなってしまうので、そこも意識が必要そうですが、IE mode から一度アクセスした場合でもネットワークドライブに割り当てられたため、この流れで対処するというのでもよさそうですね。

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docs に戻ると、ほかスプレッドシートのインポートも気を付けるように記載がありました。こちらは代替機能があるので、手順書の修正で対処ができそうな感じです。

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実際にはこれ以外に SharePoint のカスタマイズサイトをどうするのか。など大きな問題が残るのですが、カスタマイズなく利用している場合はこのあたりの考慮でもなんとかなると思います。

シンプルに考えていき、大枠から対処をしていくという考え方も重要なので、この内容は一読しておくとよいかと思います。

音楽:Bees and honey

Microsoft 365 PowerPoint Office Presentation Service が EOS となるようです

今週は Windows 10 Insider のアップデートがなく寂しい限りなのですが、さらに Microsoft 365 Apps からも寂しい便りが届く形となりました。

PowerPoint にあるプレゼンテーション共有機能、 Office Presentation Service が 6 月以降利用できなくなるようです。

スライド ショータブにあるこの機能ですね。

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ちなみにこのボタンを押すと Web でホストするプレゼンテーションを簡単に始めることができます。

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この機能、コンシューマー向けの live.com でホストされているため、組織で利用するケースは多くなったのではないかというが印象です。

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今後は PowerPoint on the Web のライブプレゼンテーションがこの機能の代わりになっていくとのこと。ベースが Web 版になるというくらいで違和感なく利用できるのではないかというのが私見です。

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プレゼンテーションのアドレスは短縮アドレスが用意されるので、実は使い勝手も向上しています。

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見ている側はこんな風にアクションを送れるのも魅力の一つですね。
リモートプレゼンをしていると聴衆の状況が見えないため、そわそわすることが多くなりますよね。アクションがあればこの問題が解決されます!

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今回の変更は、月次チャネルから徐々に適用されていくことになるため、段階を追った終了となるようです。

月次チャネルの考え方が機能追加に軸を置いていたように感じていたので終了が目前となるパターンは盲点でした。

この機能をやめられない場合は半期チャネルへの切り替えか Web 版のライブプレゼンテーションを利用することを検討してみてください。

音楽:Go Ri A Te