Office365 Outlook on the Webのデータ量について

前回SharePoint Onlineのインターネット通信を確認していきましたが、今度はOutlook on the Webのアクセス量を見ていきましょう。

SharePointとは異なり、メールシステムであるOutlook on the Webについては、毎日朝から利用するケースが多いため、このアクセス量をユーザー数でかけると通常利用されるネットワーク使用量のベースラインを確認することができます。

今回アクセスするのは以下のアドレス。

http://outlook.office365.com

前回と同じようにF12で開発者ツールを起動し、ネットワークをキャプチャしました。今回もログインから開始しましたが、498リクエスト、8.3MBのネットワーク転送があり全通信が完了するまでに31秒程度かかりました。やっぱり重めですね。

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さすがにこの画面を一日に何度も呼び出すと、それだけでネットワークが枯渇してしまいそうな量ですね。

というわけで、今回はさらにF5を押して更新した場合のネットワーク量を見てみることに。
最近のWebはJavascriptが主役なので、そういった静的なコンテンツがたくさんあるはずで、ユーザーデータはそこまで多くないのかと思います。静的なコンテンツはキャッシュされるため、ほとんどの通信が削減されるはずですね。

結果ですが、やはり少なくなっており377KBまで通信量が削減されました。

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ただ、データリクエストはシーケンシャルに行われるため、全体の完了には15秒程度かかっていますね。ただし全データの転送が完了する前からメールはみることができるため、そこまで遅かったというイメージは持たないかと思います。

ちなみにSharePoint Onlineの時にもあったように、1通信が長く継続しているのがこのExchange Onlineでも見て取れます。通知を行うための通信ですが、これがメールの受信を知らせてくれる契機となるのでしょうか。(確信をもってこれ!という情報が得られなかったので間違っているかもしれません、、、)

https://outlook.office365.com/owa/notificationchannel/

いずれにせよOffice365は複数の通信が折り重なって成り立っているのがわかります。
1つのページを表示するだけで10MB近いデータがやり取りされているわけです。
これらのネットワーク通信を最適化できれば、ユーザーの快適性が上がることがわかるかと思います。

ネットワーク回線を増強するのは簡単にはできないかもしれませんが、初回アクセスにボトルネックを感じるのであれば、Proxyを置いてボトルネックに対処するというのも一つの方法かもしれません。

今回紹介したネットワーク状況の確認は一つの判断材料にはなるかと思います。
ツールを駆使し、状況に応じた対処を検討できるとよいですね。

音楽:花菜風