Office365 Exchange Onlineの会議室作成時のオプションが変更となるようです

今までExchange Onlineで会議室を作成した場合、カレンダー予約は仮予約が可能な状態(複数の予定を受け付けられる状態)で作成されていましたが、2018年11月15日以降、自動予約されるように仕様が修正されるようです。

現在の動きを見てみましょう。
まず会議室に予定を追加します。(会議室Aをリソースとして確保します)

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この際、スケジュールとしては、会議室Aは応答なし。すなわち仮予約が取得された状態となっています。

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これは、別の予約で同じ会議室をおさえようとした場合、予定ありと表示はされますが、重ねて取れることを意味しています。

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このように借の予定が会議室Aに入る形となるわけです。

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これは、会議室を作成した後にExchange管理センターのリソースより、予約代理人の画面を見てもらうとわかるのですが、予約の依頼設定が「カスタマイズした設定で予約要求を承諾または拒否します」になっているためとなります。

これが、11月15日以降に新規会議室を作成した時、「予約の予定を自動的に承諾または拒否する」がデフォルトの値に変わり、自動予定承諾と変更されるとのことです。

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新規作成時はおそらくこの画面の表記に変わる。ということでしょう。

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この仕様については、オンプレ時代からの名残のある問題で、複数のドメインコントローラーからなるExchangeにおいて発生していた問題です。

内部的に、会議室を作る設定と予定の設定を行う処理のタイミングが同時だった時にうまく動作しないというところから起きていたバグのような仕様があったのですが、これがようやく解消されるということになります。

Exchange 2013 RTM CU2 におけるリソース メールボックスの作成時のエラー – Exchange ブログ JAPAN

今までは会議室作成後画面から変更をかけるか、以下のようにPowerShellなどで変更をかけるというのが必須だったのですがこれが不要となるわけですね。 

$UserCredential = Get-Credential
$Session = New-PSSession -ConfigurationName Microsoft.Exchange -ConnectionUri https://outlook.office365.com/powershell-liveid/ -Credential $UserCredential -Authentication Basic -AllowRedirection
Import-PSSession $Session -DisableNameChecking
Get-CalendarProcessing -id "会議室ID"
Set-CalendarProcessing -id "会議室ID" -AutomateProcessing AutoAccept

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この変更によって、仮予約での運用を行っていた場合や上記のようなスクリプト、手順を作って運用していた場合は変更が必要となります。
11月15日までに忘れずに対応を検討しておきましょう。
なお、設定はいつものようにこの日より徐々にテナントに配布されていくようなので、切り替わるタイミングが確定しないことも忘れないようにしたいですね。

音楽:あてどなき旅